THE NEUTRALはメンバー全員が仲が良い。昔からよく「仲が良いね!」と言われてきたが自分たちではよく分からなかった。でも、最近周りのバンドなんかを見ているとなるほどなと納得させられる。若かりし頃は仲が良い事をあまり表に出したくなかった。「仲良しクラブで俺たちはやっているんじゃない!」そう思っていたし。そう思われる事は「ぬるい」と思っていた。ROCKじゃないと思っていた。それはそれで間違ってはいなかったのだが、かたくなにそういう姿勢をとりすぎた。今僕らは前にも増して仲が良い。もちろん仲が良くても言う事は言う。納得いかない事はきっちりと話す。仲が良いという事はこの後に発揮されるのだ。どれだけ厳しい事を話しても誰も後をひく奴はいない。すぐに笑顔に戻れるのだ。これは出来そうでなかなか出来ない事。とはいえ、ここまでの道にはいろいろあった。高校の同級生である僕らは、成長にもムラがあり、誰かが伸びれば誰かが伸び悩んでいたり、すぐにそれがまた入れ替わったり。僕も僕で思い上がっていたのか、「高校の同級生で結成された僕らはお互いの才能に惹かれ合ってバンドをした訳じゃないから・・・」なんて口にした事も。デビューしたての頃も関係者に「しげる君はこの先もこのメンバーでやっていくなら覚悟を決めないとね」なんて僕へのおだてなのかプレッシャーなのかよく分からない、メンバーにとっても失礼な言葉を言われたりもした。のに、僕は何も言い返さなかった。本当に大バカ野郎である。僕はこのメンバーでなかったらここまでやってこれてなかっただろう。先輩に言われた言葉。「あのメンバー以外で誰がお前をあそこまで自由に歌わす事が出来る?お前の考えをすべて汲み取ってくれる?それを忘れるなよ!バンドはスタジオミュージシャンの集まりとは違う。大切なものを見失うなよ。」最近やけに骨身に沁みる言葉だ。高校の同級生には、高校の同級生にしか出せない音があり、音楽がある。僕の世界をいち早く理解してくれるのはメンバーである。僕は10年以上も前の出会いに感謝しなければならない。上京してもう少しで5年。僕らはそろそろ狼煙を上げる。上げるぞ。