こっそりとワクチンを打った。
2回目を打ち終えても変化がなく、なんだてーしたことねぇなぁねんてほざいていると１６時間後に熱がドーン！！
あざす。
全身震え、熱がドーン！！
こっそり宇都宮のライブの2日前だったので焦った。
腰もやっていたので焦った。
結果、みごとライブ前に収まったが焦った。

ワクチンを打つ打たないは自由。
ただ僕らのように人前に立つ人間はパーソナルよりもパブリックが優先される。
安心保険がみんなに求められる。
なので全員打つ予定。
にしてもおっかねぇワクチンやな。

そろそろ人生も折り返しかしら。
長々と生きてきて「この人とはこの人生でもういいや」って人が何人かいる。
土壇場になって性格が急変する人。
自分のことを棚に上げて自分の正義を狂ったように振りかぶる人。
もういいです。
僕もかかわらないように致しますので、どうぞこの線よりこっちには来ないでください。
な人。

でも、おっそろしいのが時間が経つと「あれ？ま一回くらい会ってみるか」となるもんだから時の流れは怖い。
ただ大事なのは脳は退化するのだ。
ガキの頃嫌なやつで今会うといいやつってのはあるが、30代を超えてうざかったやつは恐らくウザさが増すばかりだろう。
僕に人生、もういいやって人に費やす時間より今日はコンソメかうすしおかとポテチを悩む時間にあてたい。

ガキの頃、正月や盆になると親父やおかんの実家に帰省した。
子沢山の時代だったので、そこにいくといろんなタイプのおっさんおばちゃんに出会う。
親父の兄貴、いわゆる叔父は「おい、しげる、お前はなんでそんなにブサイクなんや？お前はこの家系で一番ぶさいくやぞ！」などと子供110番に電話したくなるようなことを平気で言いやがっていた。
なにがおもろいのか知らんが、おっさんたちは互いに貶し合いながら昼間からビールを飲み、寝て、「おい！帰るぞ！！」とおかんに運転させて帰っていた。
ガキの頃は1分でも早く帰りたかったが、あのわちゃわちゃ感は令和では味わえないなぁと今は思っている。

兄貴と俺は２人兄弟。
俺も音楽をやっているから盆と正月は帰省しない。
もし帰ったとしても俺と兄貴家族。
あんなわちゃわちゃはしない。
あの頃鬱陶しかったものが、時折眩しく見える。
今はあの血縁関係のざわめきが愛おしい。

天窓が最後となったときグランドピアノをどうするか？という話になった。
引き取ってくれるならあげますよって言われた。
ただ移送するだけで８０万かかるって言われたけど。
個人的にはとても相性がよく、、、ごっつい欲しかった。
でも、我が家に置くスペースがなく断念した。

家にエレキピアノ通称エレピは２台ある。
どれも本当にいい音だ。
しかしグランドピアノと比べるとインスタントラーメンと行列のできるラーメンくらいの違いがある。
生のピアノは響くのだ。
箱鳴りはもちろん、体の骨にまで響く。
いつも言っているが家にグランドピアノを置きたい。
東京ではなかなか難しいが、、、パチンコの第２弾が出ることを祈る。

髪の毛を切りに行った。
いつから美容院が当たり前になったんだろう。

ガキの頃は親父の行っている散髪屋が当たり前だった。
一つのところにジッとしていられないという特殊なスペックをもつボクは、この時間が苦痛でたまらなかった。
髪を切られている時もめまいが起きそうになる。
我ながらやばいガキだった。
それからはお菓子をくれる散髪屋、エロい漫画が置いてある散髪屋。
ボクらの中で情報共有され、ガキどもは地域の散髪屋をリサーチしまくった。
高校生くらいから美容室に行くという流れができた。
はじめてカットに行った時、オサレな店員に「だっさい髪型してるなぁ」と言われ、赤面した。
散髪屋ではよしとされる、襟足周りを綺麗に揃えることがこっちの世界では「ダサい」のだ。
乱雑な方がいい。
アメリカン。
終わってみると、あら不思議。
そこそこのチャラ男に大変身。
次の日、学校に行き「あれ？三木君髪型かえたー？」なんて女子に言われ、思いっきりセットしてきたくせに「ん？わからん。切ったかな？」なんてとぼけてみせるチェリーボーイ。ダサいぜ。ボク。

散髪屋にはもう何十年も行っていないが、いまだにあの顔剃だけはやってもらいたいと強く思う。

姫路のマックスバリューに行けば欲しいものがほぼほぼ手に入る。

●うまいか
赤穂の銘菓。
イカを天ぷらにしたっていうの？なんちゅうの。
初めて食べたときは湿気ってるやんけ。。。
と思ったが、これが不思議、やめられない止まらない。
うまいイカにはチャックがついており、２、３本取り出して今日はここまで！とチャックをするも、気づくとあと３本と、追いイカをしてしまう。
結構なお値段だが、大好きな一品。

● 鍋焼うどん
こんなのはどこでもある。
が！やはり、、、申し訳ない、、、関西の出汁はうまい。
俺が関西出身だからではない。
うまいのだ。
そのうまい鍋焼うどんが200円を切るやすさ。
俺はこれに白菜とエノキを入れて食す。
天ぷらと肉うどんが好きだ。

● 出汁
これ関東では見かけないが、姫路では出汁がパックで売っている。
値段は30円を切る。。。
まじか。
うどんに使うもよし、茶碗蒸し、炊き込みご飯。
これを使うだけで笑顔が溢れる。
東京でも売って欲しい。

●カールうすあじ
なかなか東京では見かけない。
清正くんはいつも買いだめしている。
個人的には昔あったカレーも大好物だ。

と、まぁこのようにだなぁ、いろいろとだなぁ、ん？４つやないかい？！って？
誰や今言うたやつ、手を上げろ。
先生しばいたるから。な。手を上げろ。
他にもあるが、今日はここまでちゅーこっちゃ。

子供に戻りたい。
腹が減ればそれを伝え、おもちゃが欲しければ一発駄々をこねてみていければラッキーみたいな。
欲しいもんがあるときはねだってみる。
お菓子代を親にせびり、勉強したフリでときに野球、ときに部屋でポテチとゲーム。
最強である。
いや子供に戻りたいもいいが扶養に入りたい。
親に養ってもらいながら行きたくもねぇ高校でもいってやるかぁーと無理くり制服を着くずして、タバコを燻らせながら勝手に恋愛をする。
挙げ句の果てに親に買ってもらったギターで「俺はプロになる！！」なんて海賊王ばりのでかい夢をほおばり出す。
最強である。

最近の君はどうだい？
あんなに自由か？
職場の愚痴をこぼしながら、でも抜け出せない自分がいる。
歳を重ねるごとに減っていく趣味をそんな時間ねえーで片付ける。
誰れも注意されず、誰とも距離を取り、そして丸かった世界はまっすぐになっていく。
大人って難しいよな。
でも、大人って自由なはず。
もっと稼ごうと思えば休日を返上すればいい。
その金で趣味を見つけ、誰にも邪魔されず自分の好きな時間に費やす。
勝手に誰かを好きになり、勝手に諦めをつけたり、勝手にまた探したり。
いいものを食うのもいいな。
ガキにはわからねぇ質のいいものを食す。
ちょっと緊張しながらもいいものを食す。
大人っていいよな。
大人っていいよ、たぶん、いやぜったい。

そういえば東京に戻る前に親父の墓参りに行ってきた。
親父は墓参りを欠かさない人だった。
「神様を信じる信じないは色々あるけど、自分の先祖である仏さんを参るのはええこっちゃ！」と手を合わせいつもばあちゃんやおじいいちゃんの戒名を一息で言い、最後は息が途切れながら何かブツブツ言っていた。

よく親父が言っていたのが「死んだ親父やおふくろの声が聞こえることがある」というのだ。
それでよく会話をするという。
ほんまかいな、、、霊媒師のレベルやんと僕はいつも笑っていた。
先日母から聞いたが、親父の病気が発覚しその時も墓参りに行ったらしい。
母がおどけて「今日はおかぁさん（ばあちゃん）何か言うてた？」と聞くと、親父は厳しい表情のまま黙っていたらしい。
その話を聞いて胸が一瞬キュッとなった。

その昔、親父がやっていたように墓石を洗った。
墓の裏に枯葉があったが、まぁ、これはいいかと思っていたら「裏も丁寧にしてくれ！」という親父の声が聞こえた。
それは天から聞こえる声ではなく、僕の記憶の奥にある親父像がそう言ったのだ。
親父の言っていた会話をしていたというのはこういうことなのかと思った。
親父、また東京に戻るわな！と告げた。
返事はなかった。
代わりによく晴れた日曜だった。

姫路に帰ってきたはいいがご飯屋さんは軒並み閉まっていた。
閉まっているだけならまだいいが満天ラーメンが閉店していたことが、、、辛かった。
あんなにうまいのに。。。
コロナのばかやろー。
姫路のうまいものはそれほど堪能できず、、、ただ浜さきだけは満喫し、帰りにマックスバリューで関西にしか売ってないものをしこたま買い占めた。
マイケルばりに買い物を終え、僕らは姫路を後にした。
今年はもうこれないかな。。。
なんてセンチになりながら。

久しぶりの姫路のライブだった。
が、緊急事態宣言＆東京都の感染率がえぐいため無観客配信となった。
BETAのステージは、、、いやあの匂いとか含めて全部、僕らはノスタルジックにさせる。
20年前と匂いが同じなのだ。
20年前も同じ匂いを嗅ぎ、希望と夢が交差するように歌い続けていた。

僕らは40半ばになり、歌うには厳しい状況でも帰ってきて歌っている。
これがすべてだな。
そう思った。
そのあともこっそりライブをした。
姫路の夜はそうやって過ぎていった。