高校に入ってすぐの授業。
僕がマッチを擦って遊んでいたら先生がやってきて「お前何を考えてるねん！」とかなりの血相で職員室に連れて行かれた。
職員室で改めて「お前さっき何をやってたんや？」と聞かれたので「マッチ擦ってただけやで」と答えたところ、伝説のヤンキーが入ってきた的な、トンデモな奴が来やがったということで室内をざわつかせた。
by the way、お前はどの中学出身だい？と先生に聞かれたので答えたところ、さらに職員室内をざわつかせた。
当時、僕に通っていた中学の名前を出せば泣く子もさらにギャン泣き、犬は猫に変わり、月は太陽となり恐怖の大王が降ってくるくらいの有名度だった。

先生は僕のバックボーンを確認するとすぐに柔和な表情に変わり、僕の肩にポンと手を置いて教えてくれた。
「うん、あのな、大切なことを今から先生が教えるぞ、いいかーー、あのなーー、授業中にマッチ擦ってたらいいとか、悪いとかの前にマッチを学校に持ってきたら停学やねん、under stand ?」
まじか。。。
マッチを学校に持ってきたらあかんってどんだけ厳しいねん、この学校。
と感じた僕は相当麻痺していたのだろう。


のちに進学高校に通っていた友達が言っていたが、「起立」で立って、「礼」で座っていたのは僕らだけだったらしい。
今思っても「礼」で座るなんてどうかしてる。礼儀知らず。着席の時はどうしてたんや。。。
とにかくそれほど僕らは普通の学校と治外法権の中に生きていたのだ。