2017/09/29
さよなら8ビート
メンバーが抜けてバンドを続けるという選択肢を選ぼうとするなら、僕らは否が応でも変わらなきゃいけなかった。
変わりたくなくても変わらなければならなかった。
昨年末、僕は3人のドラマーの人にサポートをお願いした。
一人は独自のグルーヴを持ち僕ら3人がついていく演奏形になるアーティスティックなドラムを叩く南たけしさん。
もう一人は後輩ドラマー。基礎もしっかりできており忠実に再現してくれる長谷正道。
最後に昔からの知り合いで同級生でもある鎌田竜生。
この3人とのセッションは本当に楽しかった。
楽しい中で、僕はバンドをやるのか?やらないのか?の自問自答をしてきた。
皆さんどれも素晴らしく、もしこのままバンドをやるならと考えていた。
三者の良さやなんかを書くと長くなるし、誤解もあるので、省かせてもらう。
おそらくいろんな事をひっくるめて今までのニュートラルでいくなら長谷が一番しっくり来ていたと思う。
演奏していてなんの違和感もなく一番従来の曲に近い形で演奏してくれた。
彼の良さ一つだ。後輩としてそう演奏してくれたのだろう。
だけど僕は従来の形をなぞるようならもうバンドはいいやと思っていた。
20年近くやってきて、変わらなきゃいけないなら現状維持はもういらねぇーし、それならもうバンドもいいと、この時はそう思っていた。
この日から今日のすべてのライブを叩いてくれている鎌田竜生は正直、この時のリハーサルの中で一番、演奏的にしっくりはきていなかった。(本番は大丈夫だけど、本番にピークを持ってくるため)
でも僕ははじめっから彼になぞる演奏は求めていなかった。
彼との長い出会いで千葉LOOK育ちで、ロックの心があるかどうかが一番大切だった。
彼は10曲あれば8曲は危うかったけど(笑)、残りの2曲が抜群にはみだしてかっこ良かった。
僕が行きたい世界に振り返るとすぐ隣にたつおもいてくれた。
たつおとやれるならオレはバンドをやってもいいかもな。
その思いをメンバーに伝えたのを覚えている。
それからしばらくして僕はたつおことタッピーをイメージして曲を書いた。
タッピーにしか叩けないものをイメージして曲を書いた。
変わらざるをえない状況なら変わるんだ。
変わるだけでなく進化へ。
新しいバンドの形が見えた曲。
それが「さよなら8ビート」だ。
これは僕の歌詞の力は違う方向で使っている。
意味合いどうこうよりもサウンドに合っているか、サウンドの匂いを感じているか。
言葉としてかっこいいか。
「素晴らしき世界の鐘の音を鳴らせ」と同じ手法。
ただ前のメンバーのステージネームと同じ単語が入っているだけに誤解を招いたが、この曲の持つ意味合いは真逆で、ベクトルは後ろではなく前に向いているのだ。
新しい形の方向へ。
この曲を聴いたファンの方が、歌詞もよくわからない、なのになぜか胸が高鳴ったのはそう言う理由だと思う。
僕らの進化の方向を覗き見て、可能性を浴びたのだと僕は勝手に思っている。
そしてこの曲と「陽のあたる場所」を中心にこのアルバムは出来上がっていったのだ。
変わりたくなくても変わらなければならなかった。
昨年末、僕は3人のドラマーの人にサポートをお願いした。
一人は独自のグルーヴを持ち僕ら3人がついていく演奏形になるアーティスティックなドラムを叩く南たけしさん。
もう一人は後輩ドラマー。基礎もしっかりできており忠実に再現してくれる長谷正道。
最後に昔からの知り合いで同級生でもある鎌田竜生。
この3人とのセッションは本当に楽しかった。
楽しい中で、僕はバンドをやるのか?やらないのか?の自問自答をしてきた。
皆さんどれも素晴らしく、もしこのままバンドをやるならと考えていた。
三者の良さやなんかを書くと長くなるし、誤解もあるので、省かせてもらう。
おそらくいろんな事をひっくるめて今までのニュートラルでいくなら長谷が一番しっくり来ていたと思う。
演奏していてなんの違和感もなく一番従来の曲に近い形で演奏してくれた。
彼の良さ一つだ。後輩としてそう演奏してくれたのだろう。
だけど僕は従来の形をなぞるようならもうバンドはいいやと思っていた。
20年近くやってきて、変わらなきゃいけないなら現状維持はもういらねぇーし、それならもうバンドもいいと、この時はそう思っていた。
この日から今日のすべてのライブを叩いてくれている鎌田竜生は正直、この時のリハーサルの中で一番、演奏的にしっくりはきていなかった。(本番は大丈夫だけど、本番にピークを持ってくるため)
でも僕ははじめっから彼になぞる演奏は求めていなかった。
彼との長い出会いで千葉LOOK育ちで、ロックの心があるかどうかが一番大切だった。
彼は10曲あれば8曲は危うかったけど(笑)、残りの2曲が抜群にはみだしてかっこ良かった。
僕が行きたい世界に振り返るとすぐ隣にたつおもいてくれた。
たつおとやれるならオレはバンドをやってもいいかもな。
その思いをメンバーに伝えたのを覚えている。
それからしばらくして僕はたつおことタッピーをイメージして曲を書いた。
タッピーにしか叩けないものをイメージして曲を書いた。
変わらざるをえない状況なら変わるんだ。
変わるだけでなく進化へ。
新しいバンドの形が見えた曲。
それが「さよなら8ビート」だ。
これは僕の歌詞の力は違う方向で使っている。
意味合いどうこうよりもサウンドに合っているか、サウンドの匂いを感じているか。
言葉としてかっこいいか。
「素晴らしき世界の鐘の音を鳴らせ」と同じ手法。
ただ前のメンバーのステージネームと同じ単語が入っているだけに誤解を招いたが、この曲の持つ意味合いは真逆で、ベクトルは後ろではなく前に向いているのだ。
新しい形の方向へ。
この曲を聴いたファンの方が、歌詞もよくわからない、なのになぜか胸が高鳴ったのはそう言う理由だと思う。
僕らの進化の方向を覗き見て、可能性を浴びたのだと僕は勝手に思っている。
そしてこの曲と「陽のあたる場所」を中心にこのアルバムは出来上がっていったのだ。
2017/09/28
おくれてごめんね2
扁桃炎で喉に激痛が走り、薬を飲んでも首に痛みが走るといった日々から今日ようやく解放されました。
さぁ、ライナーノーツを書こうと思っても「music」を書くには病み上がりにはきつく、「さよなら8ビート」も病み上がりにはきつく。
で、深夜2時。
いまだ筆進まず、、、。
ごめんなさいね。
気力蓄えるからさ。
今週末は上野と、広島だぜ!
広島のみんなまってってね!
さぁ、ライナーノーツを書こうと思っても「music」を書くには病み上がりにはきつく、「さよなら8ビート」も病み上がりにはきつく。
で、深夜2時。
いまだ筆進まず、、、。
ごめんなさいね。
気力蓄えるからさ。
今週末は上野と、広島だぜ!
広島のみんなまってってね!
2017/09/26
おくれてごめん
ライナーノーツが止まっていてすみません。
扁桃炎で倒れていて、その後遺症も少し続きの日々で次がmusicということもあり、なかなか筆をふるうところまで気持ちが追いつかなくて。。。
順番飛ばしするかもしれませんが、また書いていきますね。
ごめんね、
扁桃炎で倒れていて、その後遺症も少し続きの日々で次がmusicということもあり、なかなか筆をふるうところまで気持ちが追いつかなくて。。。
順番飛ばしするかもしれませんが、また書いていきますね。
ごめんね、
2017/09/19
バンド力
0時30分にプロデューサーから電話がかかってきた。
「先日のライブ良かったね。良いライブをありがとう!」
「誤摩化さないようになったね。音で勝負してる。みんな成長した。」
「しげるの曲を書く力が上がっている」
「今のバンド、すごく良いよ!」
僕はこのプロデューサーとは15年の付き合いだけど、あまり褒められた記憶がないだけに嬉しい。
昔から僕を知っている人からしたら僕のイメージは「媚びない」に結びつくだろう。
若くキャーキャー言われていても、なるべくそれを武器にしないようにやってきた。
物販も出て行かない。
あるときはもうMCをするのをやめようとやっていた時期もある。
音楽だけで評価されたかった。
今思うと、自分の力がまだ足りていなくて、それを埋める為に必死だったんだと思う。
今のバンドの状態が良い理由がいくつかある。
まず僕個人としてはvocal powerをやらせてもらっていることが大きい。
グループのみんな歌がうまくて学ぶ事だらけだった。
そして月に数曲新曲を発表する中で確実に僕の歌詞を書くスピードと濃度と精度は確立された。
僕をアーティストとして何段階も上に上げてくれたと感謝している。
次に。
今年からまたTHE NEUTRALとして歩き出そうとしたとき、僕はメンバーのアンプの音を大きくする事を命じた。
理由はいくつかある。
ドラムが違うから大きな音でギターやベースの点を太くしないと線にならなかった事。
もう一つは、歌詞でライブを創るというのを超えたかった。
THE NEUTRALは歌詞が聴こえてこそ。
それは分かっているが、そんなのは当たり前で、僕らはそこに甘えていてその他をおざなりにしていた気がした。
他の人は知らないが僕はMCでいい雰囲気を作って泣ける曲を歌うのは避けたい。ってか基本的にダサいと思う。
でも、「歌詞が聴こえてこそ」ってやってることが、ダサいに繋がるのじゃないか?
メンバーは本当に今自己更新をしているのか?
音で感動させたい。
そう思い、バンド力を鍛える為に今年の4月くらいまでは爆音の中でライブをした。
歌詞が聴こえて感動ではなく、ぶっちぎったものが出来て感動という日がいくつかあった。
それが出来るようになって、それが自信となり、今僕は普通にちょうどいいアンプの音量で、MCもするし、くだけた話も出来るようになった。
どんなにくだけても、その後出す音が誤摩化していないから。
(本当はまだまだ理由はあるけど。今日はこの辺で)
ファンの人だって耳が肥えてくる頃だ。
好きだったバンドを見に行っても心が動かないときがあるだろう。
それは新曲が、曲が生きていないと心は動かない。
そろそろバンドガール卒業かなって思うだろうがそれは違う。
ライブが好きな前に音楽が曲が好きだったはずだ。
僕ら世代はうまいライブが出来るようになっている。
だからこそ、うまいライブではなく、良いライブを、最高の新曲を届けたい。
このスタイルこそが僕が昔から言っている媚びていないのだと今は思う。
今の僕らは自分たちでも実感するし、周りの人達から見ても一皮むけたと言われる。
第3者から見て今が最高ならそう言う事だろう。
40歳にして最高潮である。
その理由は間違いなく新しいアルバム「7170」の中にある。
いろんな事があったからまだアルバムが聴けない人がいてもおかしくない。
それほどの愛だったと思う。
でもTHE NEUTRALが好きならば、いつの日か、未来の君のそばでこの歌達が流れる日が来るだろう。
僕は、僕らはその日がイメージできる。
自分の時間をすべてTHE NEUTRALの為に削って出来た歌達。
僕はいつか君がこれを手に取って、そしていつかこの歌の良さが分かり、君の暮らしのBGMになる日まで待っている。
ステージを守るように。
今を壊しながら。
変わらずに変わり続けて。
2017/09/18
トリプルワンマンライブ
トリプルワンマンライブが終わりました。
最終日の横浜には神様がいました。
神様がいいライブにしてくれたのではなく、神様が僕たちのやってきた事に光を指してくれました。
もう朝方であまり頭が働いていないのだけれども、書き残しておきたかった。
今夜を僕は、僕らは忘れない。
恵比寿に来てくれたみんなもありがとう。
何よりも久しぶりに来てくれた人も多く、知らない新曲だらけの中であのようなライブになった事を嬉しく思います。
僕個人としてはこの「7170」は絶対に過去最高の作品にしなければいけなくて。。。
いろいろあったり思うところがあったりしても、僕が歌う理由は、僕らが今なお楽器を担いでいる理由を、、、いろんな人に届ける為にも。
この作品に込めた思いは深い。
母と兄にもこのCDを送ろうと思う。
最後に。
僕のすべてをそそいだ作品だっただけにそれでワンマンライブが成立して、しかも今日のようなライブが出来るという事を本当に誇りに思いたいです。
人はどうか知らないけれど、僕はアーティストとして、MCで空気を作るよりも曲を一曲歌うだけでその場の空気を変えるような曲を書いていきたいし、うまいライブよりも、熱く、2度と再現できない特別な夜を重ねていきたい。
それはバンドをやり始めた頃から何も変わっていない。
今日まで出会ったすべての人に愛を。
いや、今日まで出会ったすべての人にこの作品を。
最終日の横浜には神様がいました。
神様がいいライブにしてくれたのではなく、神様が僕たちのやってきた事に光を指してくれました。
もう朝方であまり頭が働いていないのだけれども、書き残しておきたかった。
今夜を僕は、僕らは忘れない。
恵比寿に来てくれたみんなもありがとう。
何よりも久しぶりに来てくれた人も多く、知らない新曲だらけの中であのようなライブになった事を嬉しく思います。
僕個人としてはこの「7170」は絶対に過去最高の作品にしなければいけなくて。。。
いろいろあったり思うところがあったりしても、僕が歌う理由は、僕らが今なお楽器を担いでいる理由を、、、いろんな人に届ける為にも。
この作品に込めた思いは深い。
母と兄にもこのCDを送ろうと思う。
最後に。
僕のすべてをそそいだ作品だっただけにそれでワンマンライブが成立して、しかも今日のようなライブが出来るという事を本当に誇りに思いたいです。
人はどうか知らないけれど、僕はアーティストとして、MCで空気を作るよりも曲を一曲歌うだけでその場の空気を変えるような曲を書いていきたいし、うまいライブよりも、熱く、2度と再現できない特別な夜を重ねていきたい。
それはバンドをやり始めた頃から何も変わっていない。
今日まで出会ったすべての人に愛を。
いや、今日まで出会ったすべての人にこの作品を。
2017/09/14
ダイエット
ライブでは何度か話をしたが、昨年の出来事で僕ははじめて音楽以外の道を考えることになった。
音楽以外でオレは何かやりたい事ないのか。
考えた時、ひとつ浮かんだのがスポーツインストラクターだった。
もともとラグビー部だった僕はウエイトトレーニングが好きで、数年前から通っていた。
筋トレのいいところはやったらやっただけ成果が出る事。
そしてサボろうとした瞬間、いろんなものが緩んでいく事。
健全な身体には健全な魂が宿るとはよくいったものだ。
僕は40歳を前にして、バンドをどうするかの考えから逃げるように、トレーニングジムのインストラクターの資格を取る為に研修に出かけた。
その研修は刺激的なもので今まで音楽の世界しか知らなかった僕にはどれもが輝いて見えた。
そしてそれを学べば学ぶほど音楽への思いがなぜかこみ上げてきた。
大学の時、教員免許を取るのを途中で辞めてしまった記憶から、せめてこの資格だけは最後までやり通そうと、研修に通いながら曲作りを続けた。
7170は僕の人生で最も忙しい時間で書き上げた作品で、そのわりに最も短い時間で出来上がり、そのどれもがおそらく過去の作品を凌駕すると言ったものになっている。
この一連が関係しているかどうかは、、、今の僕には分からないが。
話を戻そう。
ジムの中には有酸素運動をするランニングマシンがある。
それを使って走っている人を見て、なんかランニングしている人が聴ける歌があればいいなぁという事で思いついたのがこの歌だ。時を同じくして、ココロランドリーにて「痩せたい」というMessageをたくさんいただき、この曲は出来上がった。
ロックでかっこいいのに、ダサい歌詞のはめ方をしている。
ここが個人的にはつぼだ。
こういう曲もTHE NEUTRALらしいと僕は思う。
2017/09/12
Do you remember
紺碧の闇は何も語らず広がっている
東名高速道路は渋滞の帯が続いている
僕らのハイエースも帯の一部となり佇んでいる
一度降りようか
このままでいようか
議論する事もなく僕らはハイエースに閉じこもっている
君は覚えているかい?
どうして前を照らすヘッドライトは黄金色で
後ろを照らすテールランプは赤なのだろうか?
そんなことを渋滞の中で考えていた
でもそれでいい
それがいいのだと思う
やはり前は黄金、後ろは赤なのだ
それでなきゃいけない気がしてきた
君は覚えているかい?
仲間の一人が起きてきた
渋滞である事にたいして驚きもしない様子で
「今はどこだ?どのあたりだ?」と聞いてきた
それを確認すると何も言わずにまた眠りについた
道のりは長い
動かない今にも慣れたんだ
ゆっくり眠れるようにカーステレオのボリュームを絞った
君は覚えているかい?
ハイエースの走行距離はまもなく40万キロに達する。
40万キロの間 僕らはここで過ごした
君は覚えているかい?
僕らが話した夢のすべてを
君は覚えているかい?
僕らが費やした日々の事を
君は覚えているかい?
僕らが流した汗の行方を
君は覚えているかい?
僕らが誓った約束を
君は覚えているかい?
君に会う為の40万キロだった事を
君は覚えているかい?
紺碧の闇の向こうに黄金色を超える明かりがある事を
東名高速道路は渋滞の帯が続いている
僕らのハイエースも帯の一部となり佇んでいる
一度降りようか
このままでいようか
議論する事もなく僕らはハイエースに閉じこもっている
君は覚えているかい?
どうして前を照らすヘッドライトは黄金色で
後ろを照らすテールランプは赤なのだろうか?
そんなことを渋滞の中で考えていた
でもそれでいい
それがいいのだと思う
やはり前は黄金、後ろは赤なのだ
それでなきゃいけない気がしてきた
君は覚えているかい?
仲間の一人が起きてきた
渋滞である事にたいして驚きもしない様子で
「今はどこだ?どのあたりだ?」と聞いてきた
それを確認すると何も言わずにまた眠りについた
道のりは長い
動かない今にも慣れたんだ
ゆっくり眠れるようにカーステレオのボリュームを絞った
君は覚えているかい?
ハイエースの走行距離はまもなく40万キロに達する。
40万キロの間 僕らはここで過ごした
君は覚えているかい?
僕らが話した夢のすべてを
君は覚えているかい?
僕らが費やした日々の事を
君は覚えているかい?
僕らが流した汗の行方を
君は覚えているかい?
僕らが誓った約束を
君は覚えているかい?
君に会う為の40万キロだった事を
君は覚えているかい?
紺碧の闇の向こうに黄金色を超える明かりがある事を
2017/09/10
リモコン
子供の頃、母が実家に帰り家には僕と父と兄貴の三人。
朝ご飯を食べようとなったとき、狭い家にも関わらず親父が「おい、皿と箸はどこじゃ?」と言った事に驚いた。極端な例かもしれないが大概の男は家ではだらしなく、あらゆることに無頓着である。
愛する人がいなくなってよくやくその存在に気づくのだ。
あの人がここにいたんだと気付かせるアイテムがいくつかあり、僕らアーティストはこぞってその権利を奪い合うように探す。
「紅茶のパックが分からない」
「合鍵を返さなきゃ」
「2個並んだ歯ブラシ」
「僕の使えないシャンプー」
そして僕が今回手を付けたのは未開の地である「リモコン」だ。
ゆっくりと「君」のいなくなった世界がはじまっていく。
新聞勧誘をされた事。
おそらく飲めなくて笑われた事もあったコーヒなのか、大好きだったコーヒーなのか、とにかくそれが手軽に飲めるようになった事。
そんな些細な事を独り言のようであり、でも確実に誰かに伝えたい想いで「勧誘をされたよ」「飲めるんだぜ」と話していく。
自分で書いておきながら僕はこの物語の顛末を分かっていない。
彼はリモコンを本気で探していないのではないか。
むしろここにあるというのはだいたい分かっているのではないか。
探す気力がもうないのではないだろうか。
それとも僕の父のようにすべてを「君」にまかせていたのだろうか。
いつも書き終えた作品の報われない主人公に僕はエールを送る。
まだ人生は長い。
この恋は諦めても次の幸せは諦めるな。
ほっといても人は恋をするさと。
2017年上半期の僕のヒット曲は間違いなく「リモコン」だと思う。
初めて僕の歌を聴く人が「あの歌は売ってないのか?」と問い合わせが多く、僕の自信と勇気をくれた曲。
この歌を中心に今回のアルバムが出来ていったと言っても過言ではない。
そんな曲なのにそもそもはスタッフにあげる歌として創っていたというのが滑稽だ。
朝ご飯を食べようとなったとき、狭い家にも関わらず親父が「おい、皿と箸はどこじゃ?」と言った事に驚いた。極端な例かもしれないが大概の男は家ではだらしなく、あらゆることに無頓着である。
愛する人がいなくなってよくやくその存在に気づくのだ。
あの人がここにいたんだと気付かせるアイテムがいくつかあり、僕らアーティストはこぞってその権利を奪い合うように探す。
「紅茶のパックが分からない」
「合鍵を返さなきゃ」
「2個並んだ歯ブラシ」
「僕の使えないシャンプー」
そして僕が今回手を付けたのは未開の地である「リモコン」だ。
ゆっくりと「君」のいなくなった世界がはじまっていく。
新聞勧誘をされた事。
おそらく飲めなくて笑われた事もあったコーヒなのか、大好きだったコーヒーなのか、とにかくそれが手軽に飲めるようになった事。
そんな些細な事を独り言のようであり、でも確実に誰かに伝えたい想いで「勧誘をされたよ」「飲めるんだぜ」と話していく。
自分で書いておきながら僕はこの物語の顛末を分かっていない。
彼はリモコンを本気で探していないのではないか。
むしろここにあるというのはだいたい分かっているのではないか。
探す気力がもうないのではないだろうか。
それとも僕の父のようにすべてを「君」にまかせていたのだろうか。
いつも書き終えた作品の報われない主人公に僕はエールを送る。
まだ人生は長い。
この恋は諦めても次の幸せは諦めるな。
ほっといても人は恋をするさと。
2017年上半期の僕のヒット曲は間違いなく「リモコン」だと思う。
初めて僕の歌を聴く人が「あの歌は売ってないのか?」と問い合わせが多く、僕の自信と勇気をくれた曲。
この歌を中心に今回のアルバムが出来ていったと言っても過言ではない。
そんな曲なのにそもそもはスタッフにあげる歌として創っていたというのが滑稽だ。
2017/09/09
ハスキーボイス
子供の頃、今よりもっと「ハスキーボイス」だった。(というか、正直今でも自分がハスキーだとは思っていないが、たまに言われる。)
ハスキーボイスが恥ずかしくて学生時代の音楽会はほとんど口パクで過ごした。
そんな僕がなにがどうなったのか人前で歌っている。
時折、音楽をやってこなかった人生を思う時、ぞっとする。
姫路で実家の跡を継ぎ、劣等感の固まりのままそれほど好きでもな人と結婚する。
自慢できるものは何もなく自虐的なネタを連発して、わずかな栄光を自慢話に酒を飲む。
これでもいい方だと思う。
幸せの度合いは計れないが、自分自身では分かる。
痛いほど分かる。
今より確実に幸せ度数は低かっただろう。
時折、僕は自分自身に言い聞かせる。
「贅沢言うなよ、お前。
歌ってなかったらロクでもねぇ人生だっただろう?」と。
僕の喉は長年歌ってきたせいもあり、普通の人よりもやはり掠れて、太くなっている。
今はそれが僕の誇りだ。
ハスキーボイスが恥ずかしくて学生時代の音楽会はほとんど口パクで過ごした。
そんな僕がなにがどうなったのか人前で歌っている。
時折、音楽をやってこなかった人生を思う時、ぞっとする。
姫路で実家の跡を継ぎ、劣等感の固まりのままそれほど好きでもな人と結婚する。
自慢できるものは何もなく自虐的なネタを連発して、わずかな栄光を自慢話に酒を飲む。
これでもいい方だと思う。
幸せの度合いは計れないが、自分自身では分かる。
痛いほど分かる。
今より確実に幸せ度数は低かっただろう。
時折、僕は自分自身に言い聞かせる。
「贅沢言うなよ、お前。
歌ってなかったらロクでもねぇ人生だっただろう?」と。
僕の喉は長年歌ってきたせいもあり、普通の人よりもやはり掠れて、太くなっている。
今はそれが僕の誇りだ。
2017/09/07
「この僕も40歳」
『輝け!オレの30代』と言う歌を作り、ライブで演奏していく中で「40歳になったら40代の歌を書かなきゃ」と自然にそう思うようになった。
ジェネレーションで人は見えている世界が変わってくる。
10代は10代の輝き、20代の熱さ、30代の熟練さ。
そしてどの世代にも共通して故の間違い。
40代は夢を見るには少し遅いと思う。
夢ではない、けど大切な未来につながるものを暮らしの中で見つけて生きていく。
多くの40代はそう生きていると思う。
そして40代はよく泣く。
年齢を重ねて涙腺が緩くなるのは、経験が増えるからだ。
経験が増えて同じような匂いのする痛みや悲しみ慈しみに涙が出てしまう。
40代は難しい。
だが40代はすがすがしい。
実はこの文、僕にしては珍しく何度も書いては消してをくり返してペンが進んでいない。
きっと僕がまだ40歳なりたてだからだろう。
この歌を歌っていく中で見えてくると思う。
『輝け!オレの30代』がそうだったように。
ちなみにこの歌はTHE NEUTRALの演奏は他の音を一切重ねていない。
ギターのダビングがなく、ハープもクロスフェードで重ねるのではなく、歌い終わってからハープを吹いている。
きっとこれが僕らの今思う40代の在り方なんだと思う。
ジェネレーションで人は見えている世界が変わってくる。
10代は10代の輝き、20代の熱さ、30代の熟練さ。
そしてどの世代にも共通して故の間違い。
40代は夢を見るには少し遅いと思う。
夢ではない、けど大切な未来につながるものを暮らしの中で見つけて生きていく。
多くの40代はそう生きていると思う。
そして40代はよく泣く。
年齢を重ねて涙腺が緩くなるのは、経験が増えるからだ。
経験が増えて同じような匂いのする痛みや悲しみ慈しみに涙が出てしまう。
40代は難しい。
だが40代はすがすがしい。
実はこの文、僕にしては珍しく何度も書いては消してをくり返してペンが進んでいない。
きっと僕がまだ40歳なりたてだからだろう。
この歌を歌っていく中で見えてくると思う。
『輝け!オレの30代』がそうだったように。
ちなみにこの歌はTHE NEUTRALの演奏は他の音を一切重ねていない。
ギターのダビングがなく、ハープもクロスフェードで重ねるのではなく、歌い終わってからハープを吹いている。
きっとこれが僕らの今思う40代の在り方なんだと思う。
Recent Diary
Recent Photo