2017/04/26
ググレカス
ググレカスという言葉を知っているだろうか?
ネットで検索すればすぐに出てくるような事を質問する人に対する返しが「ググレカス」なのだ。
「それくらいググールで調べろよ!このカス」と言う事だそうだ。
確かに今の時代、だいたいの事はネットに載っている。
それで解決できる。
90%出来るんじゃないかな。
なのに質問してくる人が確かに多い。
あんた一回は調べたのか??と言いたくなる事もあるだろう。
中には自分で調べる手間を省いて質問する他人任せなやつもいるので、「カス」という冷酷な言葉さえも使われるのだろう。
「ググレカス」だけみるとひどい言葉だが、ネットの住人は絶妙に笑えるタイミングで「ググレカス」を使用したりする。
笑えるものはいいと思う。
ちなみに、僕は音楽的な調べもの以外はあまりネットは使用しないようにしているし、巨大掲示板も見なければ、社会的な情報を仕入れる時などはネットの言葉はあまり信用しないようにしている。
「図書れボケ」ってとこだろうか。
「学れダボ」ってとこだろうか。
つまり自分で判断しながら学んでいかなければしょうもない人生を送ってしまうという事だ。
ネットで検索すればすぐに出てくるような事を質問する人に対する返しが「ググレカス」なのだ。
「それくらいググールで調べろよ!このカス」と言う事だそうだ。
確かに今の時代、だいたいの事はネットに載っている。
それで解決できる。
90%出来るんじゃないかな。
なのに質問してくる人が確かに多い。
あんた一回は調べたのか??と言いたくなる事もあるだろう。
中には自分で調べる手間を省いて質問する他人任せなやつもいるので、「カス」という冷酷な言葉さえも使われるのだろう。
「ググレカス」だけみるとひどい言葉だが、ネットの住人は絶妙に笑えるタイミングで「ググレカス」を使用したりする。
笑えるものはいいと思う。
ちなみに、僕は音楽的な調べもの以外はあまりネットは使用しないようにしているし、巨大掲示板も見なければ、社会的な情報を仕入れる時などはネットの言葉はあまり信用しないようにしている。
「図書れボケ」ってとこだろうか。
「学れダボ」ってとこだろうか。
つまり自分で判断しながら学んでいかなければしょうもない人生を送ってしまうという事だ。
2017/04/24
怒らない理由
詩を書くというのは哲学だ。
哲学をするという事は物事の真理を知る事だ。
真理は裏表を知り、さらにその奥にある。
そして僕はそんな物事の真理を理解したからこそ、父親が亡くなったときどんな言葉も響かなかった。
そんな言葉は知ってるよ。
そういうことじゃないんだよ、この虚無感はと。
哲学者として生きてきた事があの時ばかりは苦しかった。
哲学が深くなると怒る事がなくなる。
よく怒る人やよく落ち込む人は物事を表面で捉えていると言う事だと思う。
怒りっぽい人の特徴は、客観性がなく自分勝手で自分の都合通りいかないのが納得できない人。
自分なりの筋があるのだろうが、相手の筋は考えていないone way。
思慮が浅いという事だ。
たまに詩を書く人で怒りっぽい人がいるが、哲学が思想が甘い証拠。
そんな詩は響かない。
今の時代、物事の真理をつきながらもあえて片側のだけの意見を書こうものなら炎上だ。
表現する時はいちいち( )をつけて断りをいれる現状。
(笑)(ほんとはそうじゃないんだけどね)(そう言う意味じゃなくてね)(逆もあるけどね)。
僕は少しそう言うのは疲れた。
言葉の表面、言葉のガワだけを取る昨今。
もっと日本人は単語だけではなく文脈を読み取る必要がある。
僕はそう思う。
僕は既にそんなところで物事を考えてはいない。
ただ面白いのが、物事の真理を理解したからといって出来た人間になれた、とはいかないのだ。
分かっていながらも過ちを犯し、失敗をする。
それが人であり、だから歌が生まれる。
そして僕はそれほど出来た人間ではない方に属していると自覚している。
最近、怒らなくなった理由はそれだろう。
ゆえに落胆する事は増えたが。
ただ今年から考えが少し変わった。
それはまたの機会に。
哲学をするという事は物事の真理を知る事だ。
真理は裏表を知り、さらにその奥にある。
そして僕はそんな物事の真理を理解したからこそ、父親が亡くなったときどんな言葉も響かなかった。
そんな言葉は知ってるよ。
そういうことじゃないんだよ、この虚無感はと。
哲学者として生きてきた事があの時ばかりは苦しかった。
哲学が深くなると怒る事がなくなる。
よく怒る人やよく落ち込む人は物事を表面で捉えていると言う事だと思う。
怒りっぽい人の特徴は、客観性がなく自分勝手で自分の都合通りいかないのが納得できない人。
自分なりの筋があるのだろうが、相手の筋は考えていないone way。
思慮が浅いという事だ。
たまに詩を書く人で怒りっぽい人がいるが、哲学が思想が甘い証拠。
そんな詩は響かない。
今の時代、物事の真理をつきながらもあえて片側のだけの意見を書こうものなら炎上だ。
表現する時はいちいち( )をつけて断りをいれる現状。
(笑)(ほんとはそうじゃないんだけどね)(そう言う意味じゃなくてね)(逆もあるけどね)。
僕は少しそう言うのは疲れた。
言葉の表面、言葉のガワだけを取る昨今。
もっと日本人は単語だけではなく文脈を読み取る必要がある。
僕はそう思う。
僕は既にそんなところで物事を考えてはいない。
ただ面白いのが、物事の真理を理解したからといって出来た人間になれた、とはいかないのだ。
分かっていながらも過ちを犯し、失敗をする。
それが人であり、だから歌が生まれる。
そして僕はそれほど出来た人間ではない方に属していると自覚している。
最近、怒らなくなった理由はそれだろう。
ゆえに落胆する事は増えたが。
ただ今年から考えが少し変わった。
それはまたの機会に。
2017/04/21
やりたいことやりたくないこと
20代の僕はやりたくないことはやらないをツッパってきた。
心の声に正直に生きたと言えば聞こえは良いが、誰にどう思われようがそれで走ってきた。
メンチを切りながらメジャーデビューしたようなもんだ。
間違いも沢山あったかもしれないが、結果それがあって今がある。
30代突入する前くらいからそれが少し変わってきた。
やりたくないことをやらないと僕が言えば言うほど、困るスタッフやメンバーがいるという事。
正しいことを正しく言うだけが正義ではない事を思い知らされた。
つまりはTHE NEUTRALというものがどんどん大きくなって僕だけの、僕らだけのものではなくなったという事だ。
僕の恐怖政治のせいでファンの人はイベントライブでよそのお客さんがロビーでしゃべっていると「静かにしてくれー、しげるがキレるからーーー」と心配してくれていたという話をココロランドリーのMessageで呼んだ時には我が事ながら恥ずかしくなった。
だが、あの時にファンに気を遣うのではなく、ファンが気を遣うバンドは僕たちくらいだったのではないかと、ロックバンドとしては正解だったように思う僕を愛してくれますか?
そんな僕も40代に突入した。
生き方を変えたつもりはないが、やはり変わったのだろう。
結婚して子供が生まれて変わるのはよく聞くが、独身ばりばりの僕が変わったというのは稀な事だろう。
ひとえに僕の頭の良さがなし得る事だろう。
愛してくれますか?
40代になってやりたくないことはやらないを連発すると痛いやつになる。
でもここぞというときに言うのはありだと思う。
そもそも今たどり着いている答えは、もうなんだっていい。だ。
僕の作品は今なお輝いている。
新曲が今なおかっこいい。
久しぶりに見る人は必ず昔の歌が良いと言うだろうが、続けてみてもらうと分かる。
今なお輝いている。
作品が落ち着いたり、くだらなくなる事が一番怖い。
やりたくないことはやらないとツッパていた頃より、プロの目から見て今の作品の方がすぐれている。
それがすべてだと思う。
あとは楽しくやろうと思う。
もちろん生きていく中で、また、ふざけんな!おれがすべてだーー!と吠える時が来るかもしれない。
そんな僕も愛してください。
さぁ、曲を書くぞ。
心の声に正直に生きたと言えば聞こえは良いが、誰にどう思われようがそれで走ってきた。
メンチを切りながらメジャーデビューしたようなもんだ。
間違いも沢山あったかもしれないが、結果それがあって今がある。
30代突入する前くらいからそれが少し変わってきた。
やりたくないことをやらないと僕が言えば言うほど、困るスタッフやメンバーがいるという事。
正しいことを正しく言うだけが正義ではない事を思い知らされた。
つまりはTHE NEUTRALというものがどんどん大きくなって僕だけの、僕らだけのものではなくなったという事だ。
僕の恐怖政治のせいでファンの人はイベントライブでよそのお客さんがロビーでしゃべっていると「静かにしてくれー、しげるがキレるからーーー」と心配してくれていたという話をココロランドリーのMessageで呼んだ時には我が事ながら恥ずかしくなった。
だが、あの時にファンに気を遣うのではなく、ファンが気を遣うバンドは僕たちくらいだったのではないかと、ロックバンドとしては正解だったように思う僕を愛してくれますか?
そんな僕も40代に突入した。
生き方を変えたつもりはないが、やはり変わったのだろう。
結婚して子供が生まれて変わるのはよく聞くが、独身ばりばりの僕が変わったというのは稀な事だろう。
ひとえに僕の頭の良さがなし得る事だろう。
愛してくれますか?
40代になってやりたくないことはやらないを連発すると痛いやつになる。
でもここぞというときに言うのはありだと思う。
そもそも今たどり着いている答えは、もうなんだっていい。だ。
僕の作品は今なお輝いている。
新曲が今なおかっこいい。
久しぶりに見る人は必ず昔の歌が良いと言うだろうが、続けてみてもらうと分かる。
今なお輝いている。
作品が落ち着いたり、くだらなくなる事が一番怖い。
やりたくないことはやらないとツッパていた頃より、プロの目から見て今の作品の方がすぐれている。
それがすべてだと思う。
あとは楽しくやろうと思う。
もちろん生きていく中で、また、ふざけんな!おれがすべてだーー!と吠える時が来るかもしれない。
そんな僕も愛してください。
さぁ、曲を書くぞ。
2017/04/17
UFOお好み焼き味
僕は日清の製品が大好きだ。
自慢だが僕は舌には自信がある。
日清の製品は他を圧倒している。
冷麺も日清が圧倒的に美味しい。
間違いないと思う。
そんな日清が出したUFOお好み焼き味。
これが最高なのだ。
「やきそばなのにお好み焼き味?」なんてしょーもないことを笑いにしているやつはデコピンだ。
ソースにかつおにマヨネーズ、そしていつものふりかけもついている。
最強だ。
僕はこういう美味しい作品に出会う度に、それを開発した人の努力に拍手を送りたくなる。
数量限定らしいので買い占めたい。
みなさんもぜひお試しあれ。
2017/04/08
無題
1年はあっと言う間だ。
日曜日は親父の一周忌がある。
強烈な個性の人だったからいなくなるととてもつもなく寂しかった。
オレを可愛がってくれたからとてつもなく寂しく情けなかった。
あれから1年やわ。
親父、今年は桜が一週間遅くてさ。
親父の一周忌に桜だってよ。
不思議なもんやな。
オレは元気にやってるよ。
歌も歌ってる。
バンドもやってるよ。
また日曜日に話すよ。
2017/04/03
心の熱
高槻、姫路2daysと怒濤の3日間が終わりました。
すべての日々に感謝をしています。
いろんなことがありました。
いろんな偶然がありました。
高槻のすてきなグルーヴ。
夜のちょっとした偶然。
姫路のバンドマンとの再会。
12年間灯りを照らしてくれた照明さんとの別れ。
そんなことを噛み締めながら東京に帰っていました。
スタッフが運転してくれていました。
僕は去年のことを思い出していました。
一番悔しかったりつらい思いをしたのは俺たちよりもこいつだったかもなぁと。
俺たちに惚れて今日まで一緒に走ってきてくれて。
感謝しかない。
昨年末によし!やるぞ!!となったときにこいつのためにも今よりももっともっと目に見えてもっと分かりやすい未来を輝かせてやろうと思ったのを思い出しました。
こんなもんで満足していちゃいけない。
今回造った曲は3曲でした。
でも3曲で満足しちゃいけない。
僕の才能と照らし合わせると少ない。
やれることあるだろ、しげる。
もっと曲かけよお前!
それもとびっきりのみんなが待ってる名曲をさ。
逃げることなく書けよ!
やれ!THE NEUTRALを押し上げろ!
vocal powerも腐らすな!!
それがTHE NEUTRALの未来につながると信じているんだろ?
なら迷うな、揺れるな、あきらめるな。
やれることをやれ、満足するな。
アイデアを出せ!
みんながびっくりするようなアイデアを出せ!
今日は親父の命日だぜ、親父の息子のお前の度量を見せろ!
お前ならできる。
お前は群を抜いて才能がある。
でも音楽でその才能を使いたいんだろ?
なら逃げるな。
苦しいとかいうな。
時代のせいにするな。
やれ!やってくれ!
そしてやったことを語るな。
ただただ黙って手柄は人にあげろ。
馬鹿な振りをしておけ。
人のためにも時間を割け。
寝る間を惜しめばいい。
音楽に集中しろ。
出かけろ、人と会え。
人をないがしろにするな。
性根の腐ったやつと出会っても失望するな。
傷つけ、そして作品にしろ。
ただ、むかついたときはそろそろ我慢するな。
言ってやれ。
ぶっ飛ばすぞこのやろう!と言ってやれ。
去年みたいに舐めたままにさせるな。
そろそろ怒ってもいいぜ。
お前そんなたまかよ。
我慢するならそのエネルギーは音楽に向けろ。
まだ間に合う。
まだやれる。
びっくりさせろ。
あっといわせろ。
思ったことはすべてやれ。
もがけ、あがけ、余裕ぶるな。
でもズルはするな。
胸を張れることをやれ。
ズルしたときにいい訳していると性根が腐っちまうぞ。
かっこよくあれ。
突き抜けろ。
その他大勢からはみ出せ。
人を愛せ。
とことん愛せ。
愛しても裏切られることの方が多いことを知っているなら愛せ。
許せ。
許してやれ。
愛せないときはせめて許してやれ。
夢を描け。
薮から棒な夢ではなく未来への夢を描け。
少しだけ大きめ描け。
笑え。
たくさん笑え。
でもその倍、周りの人を笑わせろ。
ビビるな。
ひよるな。
恥をかけ。
でもダサくはなるな。
誤解を恐れるな。
いつか分かってくれる。
曲が死んでなかったら分かってもらえる。
作品がつまらなくなったらやめる覚悟でやれ。
声を出せ。
できるだけ大きい声を出せ。
歌え。
もっと歌え。
お前にしかかけない歌を歌え。
ぶっちぎって歌え。
小さくまとまるな。
誰がどう見ても圧倒的にかっこ良く歌え。
THE NEUTRALのボーカルらしくあれ。
それがお前だ、三木茂。
すべての日々に感謝をしています。
いろんなことがありました。
いろんな偶然がありました。
高槻のすてきなグルーヴ。
夜のちょっとした偶然。
姫路のバンドマンとの再会。
12年間灯りを照らしてくれた照明さんとの別れ。
そんなことを噛み締めながら東京に帰っていました。
スタッフが運転してくれていました。
僕は去年のことを思い出していました。
一番悔しかったりつらい思いをしたのは俺たちよりもこいつだったかもなぁと。
俺たちに惚れて今日まで一緒に走ってきてくれて。
感謝しかない。
昨年末によし!やるぞ!!となったときにこいつのためにも今よりももっともっと目に見えてもっと分かりやすい未来を輝かせてやろうと思ったのを思い出しました。
こんなもんで満足していちゃいけない。
今回造った曲は3曲でした。
でも3曲で満足しちゃいけない。
僕の才能と照らし合わせると少ない。
やれることあるだろ、しげる。
もっと曲かけよお前!
それもとびっきりのみんなが待ってる名曲をさ。
逃げることなく書けよ!
やれ!THE NEUTRALを押し上げろ!
vocal powerも腐らすな!!
それがTHE NEUTRALの未来につながると信じているんだろ?
なら迷うな、揺れるな、あきらめるな。
やれることをやれ、満足するな。
アイデアを出せ!
みんながびっくりするようなアイデアを出せ!
今日は親父の命日だぜ、親父の息子のお前の度量を見せろ!
お前ならできる。
お前は群を抜いて才能がある。
でも音楽でその才能を使いたいんだろ?
なら逃げるな。
苦しいとかいうな。
時代のせいにするな。
やれ!やってくれ!
そしてやったことを語るな。
ただただ黙って手柄は人にあげろ。
馬鹿な振りをしておけ。
人のためにも時間を割け。
寝る間を惜しめばいい。
音楽に集中しろ。
出かけろ、人と会え。
人をないがしろにするな。
性根の腐ったやつと出会っても失望するな。
傷つけ、そして作品にしろ。
ただ、むかついたときはそろそろ我慢するな。
言ってやれ。
ぶっ飛ばすぞこのやろう!と言ってやれ。
去年みたいに舐めたままにさせるな。
そろそろ怒ってもいいぜ。
お前そんなたまかよ。
我慢するならそのエネルギーは音楽に向けろ。
まだ間に合う。
まだやれる。
びっくりさせろ。
あっといわせろ。
思ったことはすべてやれ。
もがけ、あがけ、余裕ぶるな。
でもズルはするな。
胸を張れることをやれ。
ズルしたときにいい訳していると性根が腐っちまうぞ。
かっこよくあれ。
突き抜けろ。
その他大勢からはみ出せ。
人を愛せ。
とことん愛せ。
愛しても裏切られることの方が多いことを知っているなら愛せ。
許せ。
許してやれ。
愛せないときはせめて許してやれ。
夢を描け。
薮から棒な夢ではなく未来への夢を描け。
少しだけ大きめ描け。
笑え。
たくさん笑え。
でもその倍、周りの人を笑わせろ。
ビビるな。
ひよるな。
恥をかけ。
でもダサくはなるな。
誤解を恐れるな。
いつか分かってくれる。
曲が死んでなかったら分かってもらえる。
作品がつまらなくなったらやめる覚悟でやれ。
声を出せ。
できるだけ大きい声を出せ。
歌え。
もっと歌え。
お前にしかかけない歌を歌え。
ぶっちぎって歌え。
小さくまとまるな。
誰がどう見ても圧倒的にかっこ良く歌え。
THE NEUTRALのボーカルらしくあれ。
それがお前だ、三木茂。
2017/04/01
短編小説「夏空」
胸の奥と額から頭頂にかけて円柱の風が吹き抜けた。
母が癌になった。
余命は幾ばくもない。
いつか来るものだと酒の席で話した事はあったけど、その時が目の前に突きつけられた瞬間に「いつか」が生々しい「今」になる。
久しぶりにタバコが吸いたくなった。
病院の売店でマイルドセブンに手が伸びたがやめた。
代わりに週刊紙2冊と母が好きなお菓子を買って見舞いに戻った。
長男である僕は10代の頃に夢見たバンド生活の中でうまく息継ぎをしながら泳いでいる。
バンドは変わらず勢力的に動いている。
全国に待ってくれている人もいる。
それがどれほど幸せな事が、この歳になったらよく分かる。
ありがとうが自然とこぼれる。
木々が赤色に染まる頃、いよいよだという話しを医者から聞かされた。
病室に置いた時計が気になる。
この時計が進む事は未来につながると誰かが言っていたのを思い出し舌打ちが出そうになった。
母にとっては秒針が進むことは未来が削られていくことだ。
願わくば、願わくば神様、今を止めてほしい。
バンドのライブが立て込んでいた。
名古屋でのワンマンライブも決まっている。
僕にとってバンドは全てだ。
それで今日まで生きてきた。
これからも。
しかし、、、。
痩せてしまった母の顔が過る。
僕が母と過ごせる時間はあとどれほど残されているのだろうか。
悩んだ。
悩んだ結果、僕はイベントライブをサポートのピアニストにお願いして母の看病につく事にした。
バンドマンとしては失格だと思う。
「芸事に身を置くモノは親の死に目にあえないと思え」というのがこの世界の鉄則だ。
この世界での掟のようなものだ。
そんなことは十分に分かっていた。
分かっていたからこそメンバーには言いにくかった。
僕はメンバーの顔を直視せずにサポートでお願いしたいと伝えた。
半年経った今でもその事について考えてしまう。
あれは正しかったのか。
たぶん正しくなかったと思う。
間違ってもいたと思う。
でも1つ言えるのは僕は今あの時に戻っても正しくないと知りながら同じ選択をしたと思う。
生きていれば正しくない選択と分かっていながら選ばなきゃいけない時がある。
すべてがすべてきれいに定規で線引きされるものではない。
最近になって分かった事の1つだ。
名古屋のワンマンライブはさすがに出る事にした。
当然だ。
ワンマンライブがしたくても出来ないバンドが多いという事を知っている。
僕はそれがレクイエムとならないように叩くように鍵盤を弾いていた。
MC中、ふと母の事を思い出した。
僕がピアノを弾くのを眺めていた若き母を。
ここから聴こえるかな、そんなことを思ってふっと笑ってしまった。
ライブ後は急いでライブハウスを出て病室に戻った。
その数日後、母は他界した。
葬儀の日、10月とは思えない日差しがさしていた。
まるで夏の空みたいだな、眩しい太陽に独り言を置いてきた。
秋空の高さと夏空の上る雲が合わさったような不思議な空だった。
半年経った今、少し心は軽くなったけど、もっと出来る事はあったんじゃないかという思いは増すばかりだ。
もう一度だけ話したい。
もっと話したい事はあったんだ。
僕の今日までの事。
母の知らない僕の事。
僕のこれからの事。
母が気にかけていた僕のこれからのこと。
叶わないとは分かっていながらもずっと考えてしまう。
昨日の夜、しげるくんから3月31日のライブでやる新曲の歌詞が届いた。
僕と母の事が書かれてあった。
正確には僕と母であろう二人が描かれていた。
物語としての出来事は事実と違うかもしれないが、僕の心の色と温度は同じように描かれていた。
しげるくんは母が夏に亡くなったと勘違いをしてタイトルを「夏空」としたと笑っていた。
たしかにしげるくんが葬儀に来てくれたあの日は10月とは思えない暑さだった。
「夏空でええねん」と笑って答えた。
しげるくんも「そうですよね、あれは夏空でしたよね」と笑っていた。
母の見る事の出来なかった2017年を僕は今生きている。
母のいない冬が終わり母の好きだった春がやってくる。
そのあと僕の嫌いな夏が来る。
でも僕は10月が来る前にきっと母を思い出すだろう。
抜けるような高い夏空を見ながら。
そしてその日もきっと僕はピアノを弾いているだろう。
叩くようにではなく、僕のこれからを伝えるように。
※この小節はコイケさんとは関係ありません。
僕の想像で書いた、あくまで物語です。
新曲「夏空」に寄せて書きました。
母が癌になった。
余命は幾ばくもない。
いつか来るものだと酒の席で話した事はあったけど、その時が目の前に突きつけられた瞬間に「いつか」が生々しい「今」になる。
久しぶりにタバコが吸いたくなった。
病院の売店でマイルドセブンに手が伸びたがやめた。
代わりに週刊紙2冊と母が好きなお菓子を買って見舞いに戻った。
長男である僕は10代の頃に夢見たバンド生活の中でうまく息継ぎをしながら泳いでいる。
バンドは変わらず勢力的に動いている。
全国に待ってくれている人もいる。
それがどれほど幸せな事が、この歳になったらよく分かる。
ありがとうが自然とこぼれる。
木々が赤色に染まる頃、いよいよだという話しを医者から聞かされた。
病室に置いた時計が気になる。
この時計が進む事は未来につながると誰かが言っていたのを思い出し舌打ちが出そうになった。
母にとっては秒針が進むことは未来が削られていくことだ。
願わくば、願わくば神様、今を止めてほしい。
バンドのライブが立て込んでいた。
名古屋でのワンマンライブも決まっている。
僕にとってバンドは全てだ。
それで今日まで生きてきた。
これからも。
しかし、、、。
痩せてしまった母の顔が過る。
僕が母と過ごせる時間はあとどれほど残されているのだろうか。
悩んだ。
悩んだ結果、僕はイベントライブをサポートのピアニストにお願いして母の看病につく事にした。
バンドマンとしては失格だと思う。
「芸事に身を置くモノは親の死に目にあえないと思え」というのがこの世界の鉄則だ。
この世界での掟のようなものだ。
そんなことは十分に分かっていた。
分かっていたからこそメンバーには言いにくかった。
僕はメンバーの顔を直視せずにサポートでお願いしたいと伝えた。
半年経った今でもその事について考えてしまう。
あれは正しかったのか。
たぶん正しくなかったと思う。
間違ってもいたと思う。
でも1つ言えるのは僕は今あの時に戻っても正しくないと知りながら同じ選択をしたと思う。
生きていれば正しくない選択と分かっていながら選ばなきゃいけない時がある。
すべてがすべてきれいに定規で線引きされるものではない。
最近になって分かった事の1つだ。
名古屋のワンマンライブはさすがに出る事にした。
当然だ。
ワンマンライブがしたくても出来ないバンドが多いという事を知っている。
僕はそれがレクイエムとならないように叩くように鍵盤を弾いていた。
MC中、ふと母の事を思い出した。
僕がピアノを弾くのを眺めていた若き母を。
ここから聴こえるかな、そんなことを思ってふっと笑ってしまった。
ライブ後は急いでライブハウスを出て病室に戻った。
その数日後、母は他界した。
葬儀の日、10月とは思えない日差しがさしていた。
まるで夏の空みたいだな、眩しい太陽に独り言を置いてきた。
秋空の高さと夏空の上る雲が合わさったような不思議な空だった。
半年経った今、少し心は軽くなったけど、もっと出来る事はあったんじゃないかという思いは増すばかりだ。
もう一度だけ話したい。
もっと話したい事はあったんだ。
僕の今日までの事。
母の知らない僕の事。
僕のこれからの事。
母が気にかけていた僕のこれからのこと。
叶わないとは分かっていながらもずっと考えてしまう。
昨日の夜、しげるくんから3月31日のライブでやる新曲の歌詞が届いた。
僕と母の事が書かれてあった。
正確には僕と母であろう二人が描かれていた。
物語としての出来事は事実と違うかもしれないが、僕の心の色と温度は同じように描かれていた。
しげるくんは母が夏に亡くなったと勘違いをしてタイトルを「夏空」としたと笑っていた。
たしかにしげるくんが葬儀に来てくれたあの日は10月とは思えない暑さだった。
「夏空でええねん」と笑って答えた。
しげるくんも「そうですよね、あれは夏空でしたよね」と笑っていた。
母の見る事の出来なかった2017年を僕は今生きている。
母のいない冬が終わり母の好きだった春がやってくる。
そのあと僕の嫌いな夏が来る。
でも僕は10月が来る前にきっと母を思い出すだろう。
抜けるような高い夏空を見ながら。
そしてその日もきっと僕はピアノを弾いているだろう。
叩くようにではなく、僕のこれからを伝えるように。
※この小節はコイケさんとは関係ありません。
僕の想像で書いた、あくまで物語です。
新曲「夏空」に寄せて書きました。
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