忘れそうになるのだが、僕は大阪に住んでいた事がある。
大学を出てから数年が経ち、僕も歳を重ね、住んでいた年数は僕の人生のほんのひと時となっていく。
来年になればまた記憶の隅に追いやられてしまうのだが、確かに僕は大阪に住んでいた。

ミナミの街で遊び、鶴橋でお好み焼きを食べ、リクローおじさんのチーズケーキが冷めないうちに持って帰れたあの頃。

もう会わなくなった仲間。
もう会わなくなった恋人。

洗濯モノは今と変わらず一週間溜め込んで一気に。
それをゴミ袋に入れて、家の下の乾燥機にぶち込む。
大型乾燥機なので2０分で乾く。
その間に家に帰り、大好きな鍋焼きうどん。

ヒマな時は一日中、窓の外を眺めていた。
たまに鉛筆で風景をスケッチしたりもした。

出来る事ならば都道府県すべてに住んでみるのが僕の夢。
町が変わればすべてが変わる。
出会いも変わる。

住んだ事のある街が多ければ多いほど、思い出は増える。

前にも書いたように、今はただただ、グーグルマップで懐かしい風景を見るばかり。
蚊に刺されながらも暗くなるまで彼女と話した公園とか。
見ていると胸がキュンとなり、暖かいような少し切ないような、そこには二度と戻れないという意識も働き、説明の出来ないが、それこそ「人らしい感覚」に陥る。

気が付けば東京に住んで約８年。
今はこの街が僕を育ててくれている。
そして僕は今日も一週間分の洗濯物を乾燥機にぶち込む。
あの頃と違うのは、家の中に乾燥機がある事くらいだ。

僕が肩こりに悩まされていると言う事はさんざんこの日記でも書いてきた。
おかしいなと思い始めたの小学生の頃。

「あれ？なんか肩がだるいぞ？？」と言い出す小学生の僕を母は「こんな若いうちから肩こりなんか言いよったら大人になったら大変やで」と笑っていたが、出来れば本気で心配してほしかったと、大人になった僕は思う。
といっても、僕も僕で小学生のくせに「いやぁ人間、歳取ると肩もこりますわなぁ」などと、ちゃっかり自分が子供と言う事を理解した上での茶化したコメントをしていたので何とも言えないのだが。
ま、今あの頃の僕に出会えたならばとりあえず握りっ屁の一つや二つお見舞いするか、胸ぐらを掴んで「ガキが歳の事を語るなぁぁぁーーーー！！」と周囲が引くくらい、周囲が「あれ？この人そんなに歳の事を気にしてるの？」って、心配するくらい目ん玉をひんむいて怒ってやるが。

その長い付き合いに肩こり。
最近なくなってきたのだ。
月に1,2回はしていた頭痛もなくなった。

肩こりに悩まされているあなた。
どうして治ったか知りたいでしょう。

それは。

僕にも分からんのです。

そう、勝手に治っていた。
もちろんたまには発症するが、僕のような重度の肩こりがこんなになくなるなんて驚きである。
人生は長生きするもんである。

と締めくくりたいが、今度は腰が異様にこるようになった。
寝る時も、ゴロゴロ位置を変えたり、足の裏と裏をあわせてそれをそれを思いっきり体に引き寄せたり。
とにかくだるい。
さらにはお尻がこるのだ。
お尻なんてこるのか？と言われそうだが、こるのだ。
お尻はマッサージに行っても言いにくい。

一難去って、２難到来。

だんだんと下がって最後にはひざに来ると言う、ノストラダムスのごとく予言してくれる知人もいるが、見たくない未来である。
何か良いアイテムはないかとインターネットを泳ぐ日々。
そしてお尻に疲れがまた蓄積されていくのである。

あぁ生きる事とは、なんで矛盾が付いてくるのだろう。

人に歴史有り。
僕は人の話を聞くのが好きだ。
その人が僕と出会うまでの日々をどう過ごして来たのか、ものすごく気になる。

どんな事に怒ったのか？
何を傷つけ、何に傷ついたのか。
すべらない話もあるだろう。
同じくらい、人に話したくない事もあるだろう。

その人が３０歳であれば３０年間と言えば大げさだけど、２０年以上の記憶の中からの話を聞いてみたいと思う。

一回きりの人生で、その人は何を考え、何を選んで生きているのか。
あの人は間違っていると言われたり、あの人の考えは浅いなんて言われたりする事もあるだろう。

それでもその人の話を聞きたい。
今日までの軌跡を覗いてみたいと思う。

そしてそれを僕はしっかりと記憶しておこうと思う。
人が生きた証は、誰かの記憶に残る事かもしれない。

僕の周りにいる人の話、一度に全部聞けないから、会うたびに新しい話をゆっくりしたい。
長い付き合いになるな。
素敵な事だ。

人に歴史有り、とはよく言うものだが、今日まで生きて来て出会った大切な人たち。
その人達とのふれあいの中で学んだ事こそが今の僕を作り上げている。

僕らの歌に、『君に伝えなくっちゃ』という歌がある。
好きだった人と別れてしまい、失って初めてどれほどその人が好きだったのかを噛み締めるという歌。
ふとした時に思った。
この中の主人公とその彼女、その後どうなったんだろうか？
自分の中のストーリーでありながら、いつの間にか僕の手を離れて彼らのその後を知りたいと思うようになった。

そこで昨年書いてみたのが、『君に伝えなくっちゃ、その後のストーリー』だった。

別れて随分と年月が経ち、あの頃の自分も好きだった人も、思い出すべてが許せるようになってからの世界を描いてみた。
それは考えると言うよりも主人公達が勝手に僕の手を動かした。

僕も時折思い出す人がいる。
元気でやっているのかなぁ？と。
あの頃、確かに僕らは愛し合っていた。
学生でありながらも未来を夢見たりもした。
それでも、それは決まっていた事かのように別れてしまった。

思い出す人って、よくよく考えてみると、今は消息の分からない人だったりする。
中学・高校生だと、家も近所なわけで何となくはうわさ話も聞こえてくるが、大学以降の好きだった人は、今は生きているのか死んでいるのかさえも分からない人がいる。携帯電話を持つ事を嫌っていた僕はなおさらその後の消息を知るすべがない。

不思議な事だと思う。
一時期は、家族よりも濃密な時間を過ごした人のその後を知らないなんて。
だからこそ僕らはその一瞬一瞬を離れないように一生懸命に愛するんだろうけど。

あなたはありますか？
元気でやっているのかなぁと思い出す人。

あの頃の好きだった人。
元気でやっていますか？
まだ朝飯はシャケと海苔ですか？
今でも銭湯に行きますか？
ハイビスカスだとやっぱり嬉しいですか？
僕の事、思い出す日はありますか？

今、『君に伝えなくっちゃ、その後のストーリー』をきちんと曲にしようと思っている。
無理矢理泣かそうとする曲ではなく、誰もがそこに触れると暖かい気持ちになれるような歌にしたいと思う。

僕を愛してくれた人、君を愛してくれた人。
この空の下、あの頃と変わらぬ笑顔で頑張っている事を願いながら。

僕の住んでいた街には夜店と言うものがあった。
読んで字の如く、夜に出る出店の事である。

家の前の商店街沿いにずらーっと並ぶ出店。
第２第４の木曜日に出る出店。
これがボクはたまらなく好きだった。

出店に行く前は、家に風呂があるにも関わらず父が銭湯に連れていってくれた。
その時、銭湯内に恋や龍の絵が背中に描いている人が多かったのも、今なら納得する。

この夜店。
僕の通っていた小学校界隈ではちょっとしたイベント。
浴衣祭りと言う姫路一のお祭りの前夜祭のような盛り上がり。
好きな子にも夜に会えるという素敵な時期。
何度も書いているが、僕は５年生の時に、好きな子にこの夜店で告白しようとして、恥ずかしいもんだからヘリウムガスを吸って声を変えて告白しようとした大バカものである。
本当にやらなくて良かったと思う。
その時の恥ずかしさの倍、僕は顔を赤らめていなければならなかっただろう。
ちなみに僕と一緒にこの告白を考えた友達は、数年後、この夜店でヘリウムガスではなくシンナーを吸って歩いていたが、まぁ夜になると何か吸いたくなるのだろう。

夜店の中で一番好きなのが、カステーラである。
何が何でもカステーラ。
姫路では浴衣祭りのとき行列のできるカステーラもある。
そして次にえびせんべい。
そしてチョコレートでコーティングされたケーキ。
あと、安っぽいクレープに安っぽい皮だけの焼き鳥。

久しぶりにあの夜店の感じ、味わいたいな。
東京に来てすっかりそう言うところに行く機会も減ったけど。
みんなは出店では何を買いますか？？


追記、今日は熊谷でライブでした。
来てくれたみんな！ありがとう！！
本当に嬉しいです。
精一杯、新曲も歌いました！！
良い一日でした！！

昨日はレコーディング。
しかも歌入れでした。

昔は一曲歌うのに何回も歌い直ししていたけど、ほぼ一回歌っただけで終わりました。
成長するものですね。
アマチュア時代は自分のふがいなさにレコーディングスタジオから逃げ出そうとしたり、デビュー時には自分のふがいなさパート２に涙していた僕が。。。

勢いに乗って、前半戦の歌いれすべて終わってしまいました。
魂を入れて思うことが、、、カッコいい。
本当に。
きっちり発表したいと思っているけど、CDを発売しようかと思っています。

それも７月２０日に！！！

本当に良い歌達ばかりです。
ただアルバムって言うのはバランス。
どれだけ良い歌でも、周りの布陣のキャラにもよります。
ハンバーグばっかじゃ飽きるし、良さがぼやける。
スープもいるし、サラダもいる。

その辺がすっきりすれば、とてもいいものになるな。
楽しみにしていてください。

さぁ、今日は熊谷でライブです！
良いライブにして来ます。

追記、ちなみにCD、まだ詳しい事は決まっていません。
全国流通するのか、開場限定か。
何曲入りかも。
良い作品になりそうなのでしっかり作っていきます。

５月６日は語朗読、GO ROCKという２部構成、一日かけてのワンマンライブでした。
まずは朗読。

普段、詩を書くとき、少なからず「人に見せるもの」という「共感」というと薄っぺらのぺーらぺらになるような言葉だけど、そういうのを意識するけど、この詩のライブは、そういうのも考えつつも、個人的な思い入れや、個人的な感覚を沢山入れて書いた。
爆笑が起きると嬉しいのですが、一人二人がくすくすって笑うところがたまらなく悦に入り、そう言う人とは後で飲みに行きたくなる（笑）。
あと、面白かったのは、この日記にも載っている「やさしい人へ」を読んだ時は、ヒット曲を歌うような感覚になった。
あの詩は沢山の人から賛辞を受け、もはや僕の作品と言うよりも、色んな人の心に座っていってほしいなと思う。
詩の最後、前回と全く同じ詩「最後の詩」を読んだ。
新しいものを書こうとしたけど、この「最後の詩」には勝てなかった。
まぁ、誰もやっていないライブだし、僕がルールを決めればいいなと。
ライブ同様、毎回同じものが来るっていうのも悪くないかなと思い採用した。
前回と同様の数の詩を読んだのだけれども、随分早く終わってビックリした。
詩のライブ、まだまだ難しいな。ってか、もうちょっと勘弁な疲労感があるけど（笑）。

夜はロックンロールなライブ。
ロックの歌、限定。
ロック過ぎると言う理由でずーっと眠っていた新曲２曲と、もう一つ恋の歌の新曲を一曲。
まだ完成ではないけど、新曲を歌えた事が何よりも嬉しい。

ほとんどしゃべらず１３曲をやって１時間５分で本編終了。
アンコールはぜーんぶで５曲、で、一時間（笑）。
どんだけしゃべるねん。

本当に来てくれたみんなありがとう！
床が抜けるかと言うほどのジャンプ。
伝わった！！
楽しいひと時をありがとう！

追記、そして、ライブでは言い忘れたけど、5月２２日クレストでライブ。
27日はソロでクレスト。２９日は千葉の柏Thumb Upでソロライブです。
さらに明日10日も熊谷でライブ。

リキッドルームに向けて、沢山の人に歌を届けてきます！！
新曲も少しずつ歌っていこう。

今から眠ると、語朗読、GO ROCKです。
お昼に僕が詩を朗読し、夜はロックンロールの曲だけをやると言うライブ。

今日、すべての詩が出来ました。
朗読はいつだって、ドキドキします。
ゴールの見えないマラソンに出る心境。

明日はとにかく力強く足跡を残します。
来られる方、一緒に楽しみましょう。

来られない方も応援よろしく。

追記、そういえばゴールデンウィークだったんですね（笑）

忌野清志郎さんがこの世を去った。
お会いする事のないままだった。

実のところ、僕は忌野清志郎さんの歌をそれほど知らない。
というのも、２０歳の頃、僕の歌う歌、ライブの姿を見て「忌野清志郎さん好きでしょ？」とよく言われたため避けるように聴かなかった。
今ならそれは最高の褒め言葉だと思うし、とんでもないと恐縮してしまう。

この世界で歌っている以上、ロックバンドを自称する以上、やはりこの事は書き記しておきたかった。
ご冥福をお祈りします。

時折音で目が覚める。
といっても物音ではない。
鳴っていない音であったり、そこにいない人の声で目が覚める。

一番多いのがチャイムの音。
「ピンポーン」とはっきりと、しかも僕の家のチャイム音と同じ音でなる。
今日もそれで朝の６時に目が冷めた。
「あぁ夢か」というレベルではない。
あまりにリアルな音が鳴るので、毎回僕は玄関まで見に行く。
当然誰もいない。
あのチャイムは何だったんだ。
今日もそんな事を考えていたら、３時間後にピンポーンと鳴り、今度は本当に郵便物だった。

もはや予知夢か。
そう思った方もいると思う。

先ほどいるはずのない人の声が聞こえると書いたが、今でも忘れられないのが、耳元ではっきりと聞こえた父の声だ。
今ではもうなんて言ったかは忘れたけど（忘れたんかーーーい！）、とにかくはっきりと僕の耳元で声がした。
ひょっとしたら姫路で父の身に何かあったのでは？？
不吉な予感。
テリーマンでいうところの靴ひもがほどけるようなものだ。
慌てて電話。

繋がらない。

何度かけても繋がらない。

なんと、

父は


ゴルフに行っていたらしい。


予感でもなんでもない。
それでも時折僕の耳元で鳴るこれらの音。
真夜中、早朝に叩き起こされるが悪い気はしない。
こんな人、他にもいるのかなぁ？


追記、メンバーの日記見ました？
代谷君のランキングの中に「宿命」がなかったのは残念ですが、今振り返ると初めての方に勧める作品ではないですね（笑）。当然僕も人に勧める際のベスト３は1.秘密、2.時生、3.容疑者Xの献身ですね。

追記２、ディスクガレージ発行のDIGAに掲載されているフリーウェイハイハイという２人組の、長崎男子のコラム、メチャクチャ面白かったです。関東の人しか読めないのですが、誰かのライブに行った際にはぜひ。面白い事が書けるってことは詩が良い事に繋がっていくと僕は思っているので、フリーウェイハイハイ、仲が良いのですが、新作が出た際にはチェックしようと思う。