バンドを続けてもうすぐ１０年。
１０年である。
ものすごい年月だ。
いろんな可能性、いろんな選択肢の中から、たった一つの道を選び、そのためだけに費やした僕ら１０年。
「オレにはこれがある！」から、「オレにはこれしか出来ない」に変わった。

人より音楽に詳しくなった。
人より世間に疎くなった。

人より音が細かく聞けるようになった。
人より大雑把に物事を見るようになった。

人より若く見られるようになった。
人より年相応のモノを手に入れるのが遅れた。

人より小難しくなった。
人より物事を深く考えられるようになった。

いろんな変化を終え、人並みの幸せの代わりに人並み以上の技を身につけた。
幸せか？と聞かれれば「幸せだ」と答える。
本当に？ともう一度聞かれれば、少し間をあけて考えるだろう。
そして強がりなのか、悟りを開いたようになのかは分からないが、笑顔で「幸せだ」と答えようと思う。

今日は、故郷『姫路BETA』でワンマンライブでした。
本当に良いライブでした。
演奏者側からこういうのもおかしいのかもしれませんが、自分たちが良いライブというよりは、会場全体が良い空気に包まれていた気がします。

また改めて書きますが、僕らが来年１年に向けて進んでいく勇気をもらえた気がします。
「ともだち」を歌いながら、みんなの顔を見ていると『この人達となら何だって出来る！』そう思えました。
本当にありがとう。
気がつくと、ともだちの最後、僕は叫んでいました。
あの言葉はアマチュア時代、いつも「ともだち」の最後に叫んでいた言葉。
なぜ、今日になって僕はあれを叫んでいたのか、思い出せないけど、間違ってなかったはず。
思いが言葉になっていました。

もう一つ、今日は『ホームラン』も歌いました。
アマチュア時代の僕らを支えてくれた曲。
今日来てくれた人達の半分以上が知らなかったかもしれませんが、なぜか歌いたくなって歌いました。
何度も何度も歌ってきた「姫路BETA」であの歌を歌っているとぐっと来るモノがありました。
久しぶりに歌うと良い歌でした。

「世界中の女の子よ　オレの話をよく聞け　
ホームランを狙わない　男なんてたいした事ねぇ！
きっとそいつらも昔は　ずっと夢見てたはずさ
青空を切り裂いて　どこまでも飛んでいく球を」

「誰もがみんな諦めを付けていく　
捨ててしまったモノはグローブと情熱か？」

「たとえそれが三振に終わったとしてもオレは
悔い一つ残さないぜ　誇らしげに笑うだろう
ベースに突っ立ったまんまで　誰かの援護を待つより
オレはオレの手で持って　オレの人生を決めたい」

今の僕にぴったりの歌詞。
オレよ迷うな、狙え！自信満々にバッドを高々と掲げて！！
ヒットなんて捨てろ！今はそういう時期だ！
狙うはホームラン！だめなら三振！！
さぁ、行け！！
そう心の声が聞こえてきました。

アンコールの、「フレーフレーフレー」もかなり入魂出来ました。
とくに何があった訳でもないのだけれども、個人的に思い出に残るライブとなりました。
本当にありがとう。
また次回も今日みたいな、いや、今日以上の夜を作りましょう！！
本当に本当にありがとう！！