2008/11/04
ギターも泣いている
高校時代の親友がこの世を去った。
先月のことだ。
ラグビー部の仲間を除けば3年間で一番仲の良かった友達だ。
なぜ?
噂はいろいろ。
「シャブを食ってたらしい」
真相はどうか分からないけど、高校生の時からシンナーを吸ったり、友達が大麻を栽培しようかと検討しているなんてバカな話をするようなヤツだった。
ないことはない、僕はそう思う。
けど、彼はなんと言うか、悪に染まりきっていなくて、けど、いつもフワフワしてて、絵がうまく、面白く、悪い事には頭のキレる、そんなヤツだった。
以前、この日記にも書いた僕が同級生10数人を敵に回した時、ナイフをそっと貸してくれた友達でもあったし、僕が停学になりかけた時、先生に連れて行かれる前にそっと僕の鞄からナイフを抜き取ってくれた友達でもあった。
高校を出て連絡が取れなくなっても、強引に僕の母親から電話番号を聞き出し連絡をくれた。
最後にしゃべったのは2年ほど前か。
それ以降も電話がかかっては来ていたけど「また今度かければいいや」と安易に考えていた。
もう会えなくなるとも知らずに。
彼との一番の思い出は、高校3年生の時だ。
僕は当日付き合っていた彼女に振られ学校にいても居場所がなく、仮病を使って早退した。
すると彼も強引に仮病を使い一緒に早退してくれた。
「オレん家行くか」チャリンコをこぎながら真っすぐ前を向いてそう言ってくれた。
彼の家でなんの話をしたかは覚えていない。
でも、嬉しかった。
暖かかった。
そして、なぜか帰りに彼のギターを借りて帰った。
それ以降、彼のギターはずっと僕の手元にあった。
数年経ち、彼と偶然再会した時に「オレのギター返せ!」と言われた。
僕は「おまえもう弾かへんやろ。オレに使われた方がギターも喜んどるわ!」といい返した。
すると彼は「それもそうやな」といって僕にそのギターをくれた。
そのギターは、今も僕の東京の部屋にある。
作曲用の大切なギターだ。
パンとピストルも友達も腐葉土だって、すべてこのギターで造って来た。
そして・・・。
不思議なもので、主がこの世を去ったという話を知ってか、急にギターがビビる(音が割れる)ようになった。
僕にはギターが泣いているように聞こえた。
彼は自ら命を閉じた。
そのとき何を考えていたんだろう?
シャブ食って見えなくなっていたのかな。
僕のことを日々の中でどれほど思い出してくれていたのだろう。
目を閉じれば彼の声が聞こえる。
彼の顔がよみがえってくる。
頭の隅っこに整理されていた思い出が紐を解かれたように散らかっている。
もう会えない。
もう会えないのだ。
友へ。
少し疲れたよなぁ。
ゆっくり休んでくれ。
今は何も言わないよ。
責めもしない。
どっかで狂ったんやろうな。
あのときお前がオレにしてくれたように、オレもお前を助けてやりたかった。
最後に、アホ。
そしてありがとう。
オレは悲しいぞ。
お前のギター大切にするわ。
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