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2021/02/23
それいけ!代谷!!
メンバーとはしっくりきていない。
上京してきてからずっと。
失敗してはいけない、そのプレッシャーが大きな舞台で失敗を招いてしまう。
イップスは音楽の世界にもあるようだ。
現実から逃れるように眠る。
また今日もラジオの収録を寝坊してしまった。
一週間前はしげるがミーティングしようと家に来てくれたが、俺は寝てしまっていた。
ドンと大きく壁の音が鳴った。
しげるが叩いたんだろう。
気まずくて寝たふりをした。
何をやっても楽しくない。
だれもおれを認めていない。
俺は正しいことをやってるのに、あいつらは自分のことばっかり。
俺とちゃうやろ。
あいつら悪いねん。
なんで東京に来たんやっけ?
デビューってそんなにしかったっけ?
ギリギリの給料だ。
今日も自炊ですまそう。
やめよっかな。
もう十分やったよな。
でも言ったら怒るやろうな。
やめたいな。
ほんまにやめたい?
いやわからんな。
これをずっと繰り返していた。
宇都宮のライブの帰り、マネージャーが先に新幹線で帰ってしまいしげると二人で車で帰ることになった。気まずい。そんなことを考えていると全然違う道に入ってしまった。
慌てて切り返しのために空き地に車を入れた。
ぶるるるるるるーーーん。
エンジン音は響くが、進まない。
しまった。
さっきまで降っていた雨のせいで地面がぬかるんで進まないのだ。
どないしてん?しげるもおりて二人で車を押したり、片方がアクセル踏んで片方が車を押すがもちろん動かない。
JAF呼ぶか。
深夜の1時前。
僕らはJAFが来る数十分をほぼ無言で過ごした。
思ったよりはやくJAFが到着してくれた。
よかった。
そう思った時、目の間に缶コーヒーが。
しげるがさっき自販機で買ったやつ。
二人で並んで座り、缶コーヒを飲みながら作業を見つめる。
ふとしげるが「あいつさ」と作業員を見つめながら話し出した。
「あいつさ、作業遅ない?」
断っておくが全く遅くない。すばらしい迅速な作業でめっちゃいい人やった。
でも、僕としげるの高校の時からの悪ノリで「めっちゃいい人であればるほどディスる」というわけのわからないものがあったのだ。
何を思ったのか急にしげるがそのノリを持ちかけてきた。
僕もすぐに「遅いし、あいつの工具って100均のやつちゃう?」とディスりかえした。
気がつくと名も知らぬ作業員は僕らの中で「2度の結婚に失敗しその原因はどちらもババ抜きした際に負けて激怒したから」という器の小さな男となっていた。
気がつくと僕は久しぶりに笑っていた。
僕らはその瞬間、たしかに「しげとしろや」の関係に戻っていた。
次の日目がさめると霧は晴れていた。
あれはなんだったんだろう。
しげるはわざとやったのか?
数年後、訪ねてみたが覚えていないとのことだった。
だが、あの1日がなければ僕はきっとここにいないだろう。
人のせいにばっかりして現実から逃げて、そして今頃後悔の念だけ背負って生きていただろう。
人生には谷が絶対にある。
でもそこから手を差し伸べてくれている人は必ずいる。
それをつかめるかどうか。
いや、勇気を出して自分の手を伸ばして相手に差し出せるかどうかが大切なような気がする。
僕は今、幸せだ。
※この話はフィクションであり、実際に登場する人物などは、、、めんどくせ。
話半分でね。ってことね。
上京してきてからずっと。
失敗してはいけない、そのプレッシャーが大きな舞台で失敗を招いてしまう。
イップスは音楽の世界にもあるようだ。
現実から逃れるように眠る。
また今日もラジオの収録を寝坊してしまった。
一週間前はしげるがミーティングしようと家に来てくれたが、俺は寝てしまっていた。
ドンと大きく壁の音が鳴った。
しげるが叩いたんだろう。
気まずくて寝たふりをした。
何をやっても楽しくない。
だれもおれを認めていない。
俺は正しいことをやってるのに、あいつらは自分のことばっかり。
俺とちゃうやろ。
あいつら悪いねん。
なんで東京に来たんやっけ?
デビューってそんなにしかったっけ?
ギリギリの給料だ。
今日も自炊ですまそう。
やめよっかな。
もう十分やったよな。
でも言ったら怒るやろうな。
やめたいな。
ほんまにやめたい?
いやわからんな。
これをずっと繰り返していた。
宇都宮のライブの帰り、マネージャーが先に新幹線で帰ってしまいしげると二人で車で帰ることになった。気まずい。そんなことを考えていると全然違う道に入ってしまった。
慌てて切り返しのために空き地に車を入れた。
ぶるるるるるるーーーん。
エンジン音は響くが、進まない。
しまった。
さっきまで降っていた雨のせいで地面がぬかるんで進まないのだ。
どないしてん?しげるもおりて二人で車を押したり、片方がアクセル踏んで片方が車を押すがもちろん動かない。
JAF呼ぶか。
深夜の1時前。
僕らはJAFが来る数十分をほぼ無言で過ごした。
思ったよりはやくJAFが到着してくれた。
よかった。
そう思った時、目の間に缶コーヒーが。
しげるがさっき自販機で買ったやつ。
二人で並んで座り、缶コーヒを飲みながら作業を見つめる。
ふとしげるが「あいつさ」と作業員を見つめながら話し出した。
「あいつさ、作業遅ない?」
断っておくが全く遅くない。すばらしい迅速な作業でめっちゃいい人やった。
でも、僕としげるの高校の時からの悪ノリで「めっちゃいい人であればるほどディスる」というわけのわからないものがあったのだ。
何を思ったのか急にしげるがそのノリを持ちかけてきた。
僕もすぐに「遅いし、あいつの工具って100均のやつちゃう?」とディスりかえした。
気がつくと名も知らぬ作業員は僕らの中で「2度の結婚に失敗しその原因はどちらもババ抜きした際に負けて激怒したから」という器の小さな男となっていた。
気がつくと僕は久しぶりに笑っていた。
僕らはその瞬間、たしかに「しげとしろや」の関係に戻っていた。
次の日目がさめると霧は晴れていた。
あれはなんだったんだろう。
しげるはわざとやったのか?
数年後、訪ねてみたが覚えていないとのことだった。
だが、あの1日がなければ僕はきっとここにいないだろう。
人のせいにばっかりして現実から逃げて、そして今頃後悔の念だけ背負って生きていただろう。
人生には谷が絶対にある。
でもそこから手を差し伸べてくれている人は必ずいる。
それをつかめるかどうか。
いや、勇気を出して自分の手を伸ばして相手に差し出せるかどうかが大切なような気がする。
僕は今、幸せだ。
※この話はフィクションであり、実際に登場する人物などは、、、めんどくせ。
話半分でね。ってことね。
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