2017/03/11
東日本大震災6年目に寄せて
30歳になる時に「カメラを片手に一人旅に行く!」という企画があった。
各々行きたかった場所へ行くのだが、ここでも性格が出る。
僕なんかは青森まで行く。旅費は出るけれどスタッフに気を遣い知り合いに頼んで安くしてもらったり。僕らしい。
清正君は鎌倉という近場で済ます。清正君らしい。
そこでさすがのホームラン代谷。
ノープランでとりあえずヒッチハイク!という外国人のようなスタイルで挑んだ。
しかし高速道路の入り口で何時間も待つも誰も止まってくれず心折れかけた時に止まってくださった方がいた。高橋さん(仮名)だ。
高橋さんは岩手まで帰るところだったそうで乗せてやるよ!と快諾してくださった。
そこから当時の映像を見ると若い代谷がテンションあがりまくって高橋さんに話しかけている。
高橋さんも急にカメラを向けて話し出す怪しげな男を相手に優しく話しかける。
そうこうしている間に高橋さんの実家に到着。
高橋さんはこの日に代谷にフカヒレを食べさせ、さらにはホテルまでとってくださった。
だけでなく!
次の日には市場のようなところに連れて行ってくださり、あわびを食べさせたりと、もう代谷はアラブの王様のごとくの接待を受けていた。
そして感動的な別れのシーン、、、はなぜかカメラ川が廻っていない。
いきなり次のヒッチハイクのシーンに映る。
代谷らしい。
一番大事なところを押さえていない。
それから数年後の3月11日。
大地震が三陸を襲った。
あれからも交流は続いていたとは聞いていた。
「岩手のお父さんだよ!」と電話があり、農産物を送ってくれるんやと代谷が言っていたっけ。
高橋さんどうなったんやろう。。。
恐る恐る代谷に尋ねてみたら、「分からへんねん。。。オレも安否確認とかやってるけど分からへんねん。でもオレが泊まってたホテルとかはもうあかんかった。。。」と言ったきり黙ってしまった。僕もこれ以上聞けなかった。
それからしばらくして代谷から高橋さん生きてた!と知らせを受けた。
どうやって知ったんだ?と聞くと代谷が興奮して話し出した。
「高橋さんって建設業やってはるんやけど、あの辺りいったい流されてもう街も何も残ってないんやけど、高橋さんがみんなの為にって残ってた資材とかを集めて無料のお風呂を作ったんやって。それが新聞に載ってて。あの人の名前やって。年齢も一緒やって。自分の大変な時なのに、高橋さんもう誰かの為に動いてるねん。あの人らしいわ。」話し終えると代谷の目が潤んでいた。僕も鼻の奥がツーンとなった。
あの日、何処の馬の骨変わらない男を乗せてくれた心優しき高橋さんは、やはり今も誰かの為に動いている。変わっていない。生きているだけでなく変わらず生きているという事に僕も代谷も心を打たれたのだろう。
あれから6年。
今も代谷と高橋さんとの関係は続いている。
追記、あらためて震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
各々行きたかった場所へ行くのだが、ここでも性格が出る。
僕なんかは青森まで行く。旅費は出るけれどスタッフに気を遣い知り合いに頼んで安くしてもらったり。僕らしい。
清正君は鎌倉という近場で済ます。清正君らしい。
そこでさすがのホームラン代谷。
ノープランでとりあえずヒッチハイク!という外国人のようなスタイルで挑んだ。
しかし高速道路の入り口で何時間も待つも誰も止まってくれず心折れかけた時に止まってくださった方がいた。高橋さん(仮名)だ。
高橋さんは岩手まで帰るところだったそうで乗せてやるよ!と快諾してくださった。
そこから当時の映像を見ると若い代谷がテンションあがりまくって高橋さんに話しかけている。
高橋さんも急にカメラを向けて話し出す怪しげな男を相手に優しく話しかける。
そうこうしている間に高橋さんの実家に到着。
高橋さんはこの日に代谷にフカヒレを食べさせ、さらにはホテルまでとってくださった。
だけでなく!
次の日には市場のようなところに連れて行ってくださり、あわびを食べさせたりと、もう代谷はアラブの王様のごとくの接待を受けていた。
そして感動的な別れのシーン、、、はなぜかカメラ川が廻っていない。
いきなり次のヒッチハイクのシーンに映る。
代谷らしい。
一番大事なところを押さえていない。
それから数年後の3月11日。
大地震が三陸を襲った。
あれからも交流は続いていたとは聞いていた。
「岩手のお父さんだよ!」と電話があり、農産物を送ってくれるんやと代谷が言っていたっけ。
高橋さんどうなったんやろう。。。
恐る恐る代谷に尋ねてみたら、「分からへんねん。。。オレも安否確認とかやってるけど分からへんねん。でもオレが泊まってたホテルとかはもうあかんかった。。。」と言ったきり黙ってしまった。僕もこれ以上聞けなかった。
それからしばらくして代谷から高橋さん生きてた!と知らせを受けた。
どうやって知ったんだ?と聞くと代谷が興奮して話し出した。
「高橋さんって建設業やってはるんやけど、あの辺りいったい流されてもう街も何も残ってないんやけど、高橋さんがみんなの為にって残ってた資材とかを集めて無料のお風呂を作ったんやって。それが新聞に載ってて。あの人の名前やって。年齢も一緒やって。自分の大変な時なのに、高橋さんもう誰かの為に動いてるねん。あの人らしいわ。」話し終えると代谷の目が潤んでいた。僕も鼻の奥がツーンとなった。
あの日、何処の馬の骨変わらない男を乗せてくれた心優しき高橋さんは、やはり今も誰かの為に動いている。変わっていない。生きているだけでなく変わらず生きているという事に僕も代谷も心を打たれたのだろう。
あれから6年。
今も代谷と高橋さんとの関係は続いている。
追記、あらためて震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
Category
■ 曲解説 (7)
Recent Diary
Recent Photo
2017/06/19 :: アコースティックCD
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2016/04/13 :: ありがとう親父
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2016/03/19 :: 千葉LOOKの楽屋にて
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2014/12/25 :: ソロワンマンを終えて
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2014/10/27 :: SONYのMDR-CD900ST
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2013/02/14 :: 大阪青春物語「女優魂」
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2013/02/11 :: 大阪青春物語
!!$photo2!!
!!$photo2!!
2012/07/02 :: 侠気には侠気を!だろ?
2012/02/17 :: 路上ライブは新宿から渋谷に変更です。
!!$photo1!!
!!$photo1!!
2011/12/06 :: Gibsonハミングバード
!!$photo1!!!!$photo2!!
!!$photo1!!!!$photo2!!
all photo