2015/06/03
「野球の出来ない男は秋に大成しない」
「野球の出来ない男は秋に大成しない」。
この格言をみなさんご存知だろうか。
知らない方は無理もない。
だって僕が今作ったのですもの。
僕には3つ上の兄がいる。
兄は小学4年で転校。
新しい学校で成績優秀、頭脳明晰、スポーツ万能、生徒会長と言うおまけまでついた、少女漫画から飛び出してきたようなキャラ設定の、まさに学年に一人いるかの神童だった。
実際僕も兄の同級生の女子達から「弟君やろー。」とかわいがられた。
が、こんな兄も秋になるといつも口数が減っていた。
なぜなら球技大会(男子高学年はソフトボール)があるからだ。
僕の街では球技大会は地区ごとに分かれて、一ヶ月くらい練習して本番に挑むと言う熱血ぶり。
兄はほとんどのスポーツが出来たと思うが、球技がとにかくダメで、その中でも野球をやらせると100年の恋もワンスイングで冷めさすほどの腕前だった。
上にきたボールは天井に拳を突き出すようにグローブを掲げ、ゴロは虫を掴まえるかのようにグローブで押さえつける。もちろんこの時、顔はビビりまくってボールの方なんて見てもいない。
フライが上がった際には明後日の方向どころか昨日の方向くらいに駆け出す始末。
弟ながら何度声に出して「あちゃー」と言った事か。
「あちゃー」と実際に声に出したのはこの時だけと思いきや、この後ホームラン代谷と過ごしたバンド生活で口癖くらいに口にする事になるのだが、それはまた別のお話で。
脱線したが、兄はバッドを握らせてもスイングさせても投げさせても初めてボールを握る女の子よりもひどかった。
あんなに兄にキャーキャーいっていた女子も失笑。
または思いが強すぎて「がんばれー」と涙目に言い出すヒロイン趣向の女子もいたりとカオス。
兄が普段相手にもしない男子達からも球技大会練習日初日からなめられまくるスクールカースト崩壊。下克上。大政奉還。
「なんでエラーしただけであいつにえらそうに言われなあかんねん」とよくぼそぼそつぶやいていた。
大人になってきくとこの経験をした男子は意外と多いみたいで、あの頃は「野球の下手すぎる男子は大成しない」という意識が確かにあった。
そしてこのとき傷ついた男子はもれなくその後の人生でも野球が嫌いになり、見る事すらなくなる。今の時代はそれがサッカーだったりするのだろうか。
だが、もちろんこんな傷は人生に置いてほんの一瞬の事。
球技大会が終われば、みんなその事を忘れ、また兄の同級生の女子達は鼻水出しまくりの汚い弟の僕にすら愛想を振りまく。
そんなもんだと思う。
大人になっても、傷なんてもんは自分が思ってるだけで、そんなもんだと思う。
追記、兄は中学から神童とはほど遠い学生になった事と、僕が球技大会の時だけ光をあびる典型的な劣等生だった事は書き残しておく。
この格言をみなさんご存知だろうか。
知らない方は無理もない。
だって僕が今作ったのですもの。
僕には3つ上の兄がいる。
兄は小学4年で転校。
新しい学校で成績優秀、頭脳明晰、スポーツ万能、生徒会長と言うおまけまでついた、少女漫画から飛び出してきたようなキャラ設定の、まさに学年に一人いるかの神童だった。
実際僕も兄の同級生の女子達から「弟君やろー。」とかわいがられた。
が、こんな兄も秋になるといつも口数が減っていた。
なぜなら球技大会(男子高学年はソフトボール)があるからだ。
僕の街では球技大会は地区ごとに分かれて、一ヶ月くらい練習して本番に挑むと言う熱血ぶり。
兄はほとんどのスポーツが出来たと思うが、球技がとにかくダメで、その中でも野球をやらせると100年の恋もワンスイングで冷めさすほどの腕前だった。
上にきたボールは天井に拳を突き出すようにグローブを掲げ、ゴロは虫を掴まえるかのようにグローブで押さえつける。もちろんこの時、顔はビビりまくってボールの方なんて見てもいない。
フライが上がった際には明後日の方向どころか昨日の方向くらいに駆け出す始末。
弟ながら何度声に出して「あちゃー」と言った事か。
「あちゃー」と実際に声に出したのはこの時だけと思いきや、この後ホームラン代谷と過ごしたバンド生活で口癖くらいに口にする事になるのだが、それはまた別のお話で。
脱線したが、兄はバッドを握らせてもスイングさせても投げさせても初めてボールを握る女の子よりもひどかった。
あんなに兄にキャーキャーいっていた女子も失笑。
または思いが強すぎて「がんばれー」と涙目に言い出すヒロイン趣向の女子もいたりとカオス。
兄が普段相手にもしない男子達からも球技大会練習日初日からなめられまくるスクールカースト崩壊。下克上。大政奉還。
「なんでエラーしただけであいつにえらそうに言われなあかんねん」とよくぼそぼそつぶやいていた。
大人になってきくとこの経験をした男子は意外と多いみたいで、あの頃は「野球の下手すぎる男子は大成しない」という意識が確かにあった。
そしてこのとき傷ついた男子はもれなくその後の人生でも野球が嫌いになり、見る事すらなくなる。今の時代はそれがサッカーだったりするのだろうか。
だが、もちろんこんな傷は人生に置いてほんの一瞬の事。
球技大会が終われば、みんなその事を忘れ、また兄の同級生の女子達は鼻水出しまくりの汚い弟の僕にすら愛想を振りまく。
そんなもんだと思う。
大人になっても、傷なんてもんは自分が思ってるだけで、そんなもんだと思う。
追記、兄は中学から神童とはほど遠い学生になった事と、僕が球技大会の時だけ光をあびる典型的な劣等生だった事は書き残しておく。
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