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2014/03/30
『うまくいかないこと』
水道橋の駅は人で溢れていた。
「チケット売ってください!」と書かれたスケッチブックの波をかき分けるように東京ドームへ向かう。
そうこの日はThe Rolling Stonesのライブだった。
僕の席はアリーナの一列目だった。
チケットを用意してくれた人が気を利かしてくれたのだと思う。
今日まで歌ってきた事のがんばりが、時折こういうはっきりとした形になって現れる。
この世界でやってきて良かった。
そう思いながら席に着いた。
僕のいた席はまさにそういう席だったらしく、隣もその隣にいる人も有名な人ばかり。
後ろには、僕らの世代なら誰もが憧れた伝説のバンドのヴォーカルとギターの人がいた。
すげぇな。ライブ前からそんな事をつぶやいていた。
Jumpin' Jack Flashでステージは幕開けた。
70歳のストーンズは70歳らしくもあり、70歳を超えた妖怪のようでもあり、とにかく僕は魅了された。
そしてその思いは途中からうらやましいに変わった。
たしかにビートルズと同世代のもはや生ける伝説のバンド。
そんな事は分かっているけど、遠くはなれた国からこの島国にやってきて軽く東京ドーム3日間をソールドアウトさせてしまう。
僕はと言えば東京ドームはまだ夢のまた夢。
いつかドームで出来る事はあっても、もはや僕がワールドツアーをやるという事は天文学的な数字だろう。
もちろん日本では誰も出来ていない。
「当たり前だよっ!そんなもんだよっっ!」と言い聞かせればそれで良いのだが、いつから僕はその当たり前を受け入れるようになったんだろう。
Ruby tuesdayを演奏している間、そんな事を考えていた。
ライブの中盤、日本のギターリストがステージに呼ばれた。
どういう経緯があったかは知らないが、日本のアーティストがストーンズと一緒に演奏している。
衝撃的だった。
ミックジャガーと一つのマイクを挟んで歌い合う。
その光景にただただ頬を緩めながら見ていて、急に後ろのあの人たちが気になった。
きっと今ステージに上がっている人と後ろの日本の伝説バンドの二人は歳が近い。
むしろストーンズを好きなのは後ろの二人の方が、なはずだ。
どんな気持ちなんだろう。
そんな事を思った。
それから数日後、ストーンズはオーストラリアのツアー中に身内に不幸があり、ライブは無期限で中止となった。
誰のどの人生でもすべてがうまくいくとは限らない事を痛感した。
うまくいかないことを繰り返し、それでもわずかな「あの時の成功」を僕らは信じて何かに挑戦する。
僕はそのみっともなくもがく姿こそが美しく見え、いつか遠い未来、それを笑いながら話しているだろうなぁと思うとそれだけで泣けてくる。
最後に、いつだってどの歌だって僕はステージでは君に「お前の出番だ!」と背中を押す気持ちで歌っている。
「チケット売ってください!」と書かれたスケッチブックの波をかき分けるように東京ドームへ向かう。
そうこの日はThe Rolling Stonesのライブだった。
僕の席はアリーナの一列目だった。
チケットを用意してくれた人が気を利かしてくれたのだと思う。
今日まで歌ってきた事のがんばりが、時折こういうはっきりとした形になって現れる。
この世界でやってきて良かった。
そう思いながら席に着いた。
僕のいた席はまさにそういう席だったらしく、隣もその隣にいる人も有名な人ばかり。
後ろには、僕らの世代なら誰もが憧れた伝説のバンドのヴォーカルとギターの人がいた。
すげぇな。ライブ前からそんな事をつぶやいていた。
Jumpin' Jack Flashでステージは幕開けた。
70歳のストーンズは70歳らしくもあり、70歳を超えた妖怪のようでもあり、とにかく僕は魅了された。
そしてその思いは途中からうらやましいに変わった。
たしかにビートルズと同世代のもはや生ける伝説のバンド。
そんな事は分かっているけど、遠くはなれた国からこの島国にやってきて軽く東京ドーム3日間をソールドアウトさせてしまう。
僕はと言えば東京ドームはまだ夢のまた夢。
いつかドームで出来る事はあっても、もはや僕がワールドツアーをやるという事は天文学的な数字だろう。
もちろん日本では誰も出来ていない。
「当たり前だよっ!そんなもんだよっっ!」と言い聞かせればそれで良いのだが、いつから僕はその当たり前を受け入れるようになったんだろう。
Ruby tuesdayを演奏している間、そんな事を考えていた。
ライブの中盤、日本のギターリストがステージに呼ばれた。
どういう経緯があったかは知らないが、日本のアーティストがストーンズと一緒に演奏している。
衝撃的だった。
ミックジャガーと一つのマイクを挟んで歌い合う。
その光景にただただ頬を緩めながら見ていて、急に後ろのあの人たちが気になった。
きっと今ステージに上がっている人と後ろの日本の伝説バンドの二人は歳が近い。
むしろストーンズを好きなのは後ろの二人の方が、なはずだ。
どんな気持ちなんだろう。
そんな事を思った。
それから数日後、ストーンズはオーストラリアのツアー中に身内に不幸があり、ライブは無期限で中止となった。
誰のどの人生でもすべてがうまくいくとは限らない事を痛感した。
うまくいかないことを繰り返し、それでもわずかな「あの時の成功」を僕らは信じて何かに挑戦する。
僕はそのみっともなくもがく姿こそが美しく見え、いつか遠い未来、それを笑いながら話しているだろうなぁと思うとそれだけで泣けてくる。
最後に、いつだってどの歌だって僕はステージでは君に「お前の出番だ!」と背中を押す気持ちで歌っている。
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