2012/11/26
闘う日々は続く
夢を目指し上京して、バンドのメンバーで同居していた後輩バンドがいた。
出てきた時、僕はなけなしの金でありながら無茶苦茶格好付けて焼き肉をおごった。
それも僕の得意技、最初に割り勘と言っておいて、遠慮せずに好きなものを注文させて最後に結局僕が払うという男前支払い。
次の日からスチィックパンをかじる生活が待っていようと男にはこういうときがあるものだ。
こういう事をしていると「そうまでして後輩の好かれたいのか?」と言われる事もあるかもしれないが、そんな事は思った事が無い。
ただ、シンプルに上京して来たお祝いをしてあげたかったのと、東京で頑張れよ!!という激励だったのだ。
それから数年経って。
彼らは解散する事になった。
解散の理由とかはこの際どうでもいいし、その事はどうでもいい。
ただ一昨日、同居ハウスに行くと、そこはガラガラの空間。
あったはずの生活感は無く、もうメンバーはおのおのの部屋を見つけたようだった。
帰ろうかと思った時に、奥で光が付いているのが見えた。
覗いて見ると一人のメンバーが部屋で最後のバンドの作業をしていた。
僕はいつものように口悪く、くだらないブラックジョークを言いながら話しかけた。
そしてひょんな流れで、結果、僕の家にそいつが泊まりに来る事になった。
でも僕の家でも特に何を話すでもなく、お互いの作業をしていた。
僕は何度が言葉を出そうとしたが飲み込んだ。
でも、不思議と悪い空間じゃなかった。
きっと、きっときっと、こんなことはこの東京で幾度となく繰り返され、これを書いているどこかでも同じように一つの夢が壊れたりしているのだろう。
故郷で夢を見て上京。
負けるビジョンはなかっただろう。
どこでどの瞬間?
心が折れたのはいつだ?
一瞬か?
積み重ねか?
音楽をやるってことは本来はもっと楽しく、希望あるものだ。
でも、それを極めようとするとそれはまったく別物になってしまう。
今僕は彼らの最後の音源の制作に力を貸している。
僕は音楽をはじめてから今日まで、彼らだけに関わらず、いくらかわいがっている後輩でいようが、それだけの理由で一緒にツアーに廻るとか、イベントライブに出るなんて事はしなかった。
音楽の世界はそういう事ではないからだ。
本当に僕らがこいつらとやりたいと思う日まで。
そう考えていたし、それは今でも変わらない。
もちろん自分たちの客が取られるのが嫌だとかそんな小さな事ではない。
僕がかわいがっているというだけで僕らのファンがついてもそれは大した意味を持たないからだ。
それでも何かしてあげれたんじゃないか。
今になって少しだけそう思う。
少しだけプライベートの僕が顔を出しているのだろう。
せめてとばかりに最後の作業に僕は全力を注いでいる。
僕の部屋に泊まりに来た後輩がぼそっと、「この間、初めて東京に来た時にしげるさんに焼き肉おごってもらった日の事を思い出していました。すみませんでした。。。」とつぶやいていた。
僕は聞こえてないフリをした。
いつかいつか、何年後、何十年後になるかわからないけど、振り返った時、一体この事を彼らはどう振り返るんだろう?
僕は何を感じるんだろう?
今日までの後輩たちを同じように、この事さえも僕は遠い記憶になってしまうのだろうか?
そんな事を考えながら朝日を迎える。
徹夜明けの目に朝日は染み入る。
今日が昨日になり、明日が今になった。
今日がまた始まる。
またはじまるのだ。
出てきた時、僕はなけなしの金でありながら無茶苦茶格好付けて焼き肉をおごった。
それも僕の得意技、最初に割り勘と言っておいて、遠慮せずに好きなものを注文させて最後に結局僕が払うという男前支払い。
次の日からスチィックパンをかじる生活が待っていようと男にはこういうときがあるものだ。
こういう事をしていると「そうまでして後輩の好かれたいのか?」と言われる事もあるかもしれないが、そんな事は思った事が無い。
ただ、シンプルに上京して来たお祝いをしてあげたかったのと、東京で頑張れよ!!という激励だったのだ。
それから数年経って。
彼らは解散する事になった。
解散の理由とかはこの際どうでもいいし、その事はどうでもいい。
ただ一昨日、同居ハウスに行くと、そこはガラガラの空間。
あったはずの生活感は無く、もうメンバーはおのおのの部屋を見つけたようだった。
帰ろうかと思った時に、奥で光が付いているのが見えた。
覗いて見ると一人のメンバーが部屋で最後のバンドの作業をしていた。
僕はいつものように口悪く、くだらないブラックジョークを言いながら話しかけた。
そしてひょんな流れで、結果、僕の家にそいつが泊まりに来る事になった。
でも僕の家でも特に何を話すでもなく、お互いの作業をしていた。
僕は何度が言葉を出そうとしたが飲み込んだ。
でも、不思議と悪い空間じゃなかった。
きっと、きっときっと、こんなことはこの東京で幾度となく繰り返され、これを書いているどこかでも同じように一つの夢が壊れたりしているのだろう。
故郷で夢を見て上京。
負けるビジョンはなかっただろう。
どこでどの瞬間?
心が折れたのはいつだ?
一瞬か?
積み重ねか?
音楽をやるってことは本来はもっと楽しく、希望あるものだ。
でも、それを極めようとするとそれはまったく別物になってしまう。
今僕は彼らの最後の音源の制作に力を貸している。
僕は音楽をはじめてから今日まで、彼らだけに関わらず、いくらかわいがっている後輩でいようが、それだけの理由で一緒にツアーに廻るとか、イベントライブに出るなんて事はしなかった。
音楽の世界はそういう事ではないからだ。
本当に僕らがこいつらとやりたいと思う日まで。
そう考えていたし、それは今でも変わらない。
もちろん自分たちの客が取られるのが嫌だとかそんな小さな事ではない。
僕がかわいがっているというだけで僕らのファンがついてもそれは大した意味を持たないからだ。
それでも何かしてあげれたんじゃないか。
今になって少しだけそう思う。
少しだけプライベートの僕が顔を出しているのだろう。
せめてとばかりに最後の作業に僕は全力を注いでいる。
僕の部屋に泊まりに来た後輩がぼそっと、「この間、初めて東京に来た時にしげるさんに焼き肉おごってもらった日の事を思い出していました。すみませんでした。。。」とつぶやいていた。
僕は聞こえてないフリをした。
いつかいつか、何年後、何十年後になるかわからないけど、振り返った時、一体この事を彼らはどう振り返るんだろう?
僕は何を感じるんだろう?
今日までの後輩たちを同じように、この事さえも僕は遠い記憶になってしまうのだろうか?
そんな事を考えながら朝日を迎える。
徹夜明けの目に朝日は染み入る。
今日が昨日になり、明日が今になった。
今日がまた始まる。
またはじまるのだ。
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