2008/01/15
10周年記念企画『ドアを開けよう』
ボクは20歳になっていた。
高校を卒業してからなんとなく月に一回ライブをやるようになって丸2年が経っていた。
はじめの頃は憧れの「ライブハウス」に出れる事が嬉しかった。
ところが、人は色んなものに「慣れる」生き物で、ライブハウスに出る事にもすっかり慣れ、それどころか意味もなく毎月ライブをする事に疑問を抱き始めていた。
ライブをするというのはタダではない。
ノルマというものがある。
1500円のチケットをバンドで20枚が当時のノルマ。
一人5枚さばかねばならない。
最初の頃はおもしろがって友人も来てくれていたが、さすがに2年も大して面白くもないライブに足を運ぶ奇特なやつはいない。この頃はもっぱらさばけない分は自分でチケットを代を出していた。
面白いもので、バンドとはこんな初心者な頃でも以心伝心できるもので、ボク以外のメンバーも「そろそろ潮時かな」と考えていた。
それでも、いくら意味がなくても継続してきたものをやめる勇気も度胸もなく、誰も言い出せないままでいた。
そんなある日、何を思ったか、ボクは自分で曲を書いてみた。
忘れもしない、東大阪のアパートで高校時代の友人から借パク(借りたまま自分のモノにする)したFENDER JAPANのストラトキャスターで奏でた「Rock'n Roll Night」。
初めて書いた曲だ。
特になんてない曲ではあるが、当時メンバーが作る歌に疑問を抱いてたボクがはじめて出会った「歌いたい歌」であった。
そして初お披露目の日。
いつものように客席はガラガラ。
しかも、この日はまた特別ガラガラで12、3人ほどが後ろでコの字になって見ているだけ。
またこの「コの字」が前だけ誰もいない「コの字で」寂しいたっりゃありゃしない。
それでもボクは初めて人前で自分の歌が歌える事に興奮していた。
変化はすぐに現れた。
ライブ後、後ろで見ていたオネェさんが「あのロックンロールの歌、めっちゃ良かったわ〜。自分らの歌?」と声をかけてくれた。
2年もバンドをやってきて、お客さんに声をかけられるのははじめてだった。
これだけでも嬉しいのに、この後ライブハウスの店長がボクのいない所でメンバーに「あのヴォーカルの子はいいよ。絶対あの子は大きくなる」と言ってくれていたらしい。
小さな、本当に小さな風穴が開いた。
ボクはその風穴から流れてくる風の方向へ歩いて見たくなった。
風穴の向こう側をのぞいてみたくなった。
気がつくとボクはまたギターを握り、今の心境を日記に書き記すように『ドアを開けよう』と歌っていた。
ボクが覚悟を決めた歌だった。
高校を卒業してからなんとなく月に一回ライブをやるようになって丸2年が経っていた。
はじめの頃は憧れの「ライブハウス」に出れる事が嬉しかった。
ところが、人は色んなものに「慣れる」生き物で、ライブハウスに出る事にもすっかり慣れ、それどころか意味もなく毎月ライブをする事に疑問を抱き始めていた。
ライブをするというのはタダではない。
ノルマというものがある。
1500円のチケットをバンドで20枚が当時のノルマ。
一人5枚さばかねばならない。
最初の頃はおもしろがって友人も来てくれていたが、さすがに2年も大して面白くもないライブに足を運ぶ奇特なやつはいない。この頃はもっぱらさばけない分は自分でチケットを代を出していた。
面白いもので、バンドとはこんな初心者な頃でも以心伝心できるもので、ボク以外のメンバーも「そろそろ潮時かな」と考えていた。
それでも、いくら意味がなくても継続してきたものをやめる勇気も度胸もなく、誰も言い出せないままでいた。
そんなある日、何を思ったか、ボクは自分で曲を書いてみた。
忘れもしない、東大阪のアパートで高校時代の友人から借パク(借りたまま自分のモノにする)したFENDER JAPANのストラトキャスターで奏でた「Rock'n Roll Night」。
初めて書いた曲だ。
特になんてない曲ではあるが、当時メンバーが作る歌に疑問を抱いてたボクがはじめて出会った「歌いたい歌」であった。
そして初お披露目の日。
いつものように客席はガラガラ。
しかも、この日はまた特別ガラガラで12、3人ほどが後ろでコの字になって見ているだけ。
またこの「コの字」が前だけ誰もいない「コの字で」寂しいたっりゃありゃしない。
それでもボクは初めて人前で自分の歌が歌える事に興奮していた。
変化はすぐに現れた。
ライブ後、後ろで見ていたオネェさんが「あのロックンロールの歌、めっちゃ良かったわ〜。自分らの歌?」と声をかけてくれた。
2年もバンドをやってきて、お客さんに声をかけられるのははじめてだった。
これだけでも嬉しいのに、この後ライブハウスの店長がボクのいない所でメンバーに「あのヴォーカルの子はいいよ。絶対あの子は大きくなる」と言ってくれていたらしい。
小さな、本当に小さな風穴が開いた。
ボクはその風穴から流れてくる風の方向へ歩いて見たくなった。
風穴の向こう側をのぞいてみたくなった。
気がつくとボクはまたギターを握り、今の心境を日記に書き記すように『ドアを開けよう』と歌っていた。
ボクが覚悟を決めた歌だった。
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■ 曲解説 (7)
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